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全身性強皮症に伴う間質性肺疾患に対する適応追加承認を日本ベーリンガーインゲルハイムのオフェブが取得

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は12月23日、チロシンキナーゼ阻害剤/抗線維化剤「オフェブ(R)カプセル100mg・150mg」(一般名:ニンテダニブエタンスルホン酸塩、以下、ニンテダニブ)について、適応追加の製造販売承認事項一部変更承認を申請していた「オフェブ(R)カプセル100mg」、「オフェブ(R)カプセル150mg」について、2019年12月20日付で「全身性強皮症に伴う間質性肺疾患(SSc-ILD)の効能・効果」で国内における製造販売承認を取得したと発表しました。

日本ベーリンガーインゲルハイムは、今回の効能・効果追加について以下の通りコメントしています。

今回のオフェブ(R)カプセルの適応追加により、SSc-ILD患者の呼吸機能の低下抑制に貢献するとともに、適正使用の推進に努め、今後もアンメットメディカルニーズに応えることで、患者さんのQOL向上に尽力して参ります。

■全身性強皮症とは

全身性強皮症(SSc)は、免疫異常、線維化、血管障害を基本病態とした疾患で、厚生労働省が定める難病に指定(指定難病51)されています。皮膚が硬くなる変化を代表的な症状とする疾患で、皮膚以外の消化管、肺、心臓、腎臓など全身の臓器にも症状が現れることがあります。

日本国内の全身性強皮症患者は、2万人以上いると確認されており、男女比は1:12で30~50歳代の女性に多く見られます。また、ごく稀に小児期に発症することもある一方で、70歳以降の高齢者にも発症することもあります。

■間質性肺疾患とは

間質性肺疾患(ILD)は、全身性強皮症の主な死亡原因であり、患者の生命予後に大きく影響します。そのため、SSc-ILDはアンメットメディカルニーズが高い疾患として、治療薬の開発が望まれていました。

■オフェブ(ニンテダニブ)とは

ニンテダニブは、世界70か国以上で発売されています(2019年12月1日現在)。日本国内では、2015年7月に特発性肺線維症(IPF)の効能・効果で承認を取得。2019年4月には、国際共同第3相試験(SENSCISTM試験)の結果に基づき、SSc-ILDに対する適応追加の製造販売承認事項一部変更承認申請を厚生労働省へ行っていました。

また、2019年9月には、SSc-ILDの唯一の治療薬として、世界で初めて米国で承認されました(米国での効能・効果:SSc-ILD患者の呼吸機能低下抑制)。

■参考情報

くすりのしおり

オフェブカプセル100mg
オフェブカプセル150mg
※今回の適応追加に関する情報の追記はなし(2019年12月23日現在)

添付文書

オフェブカプセル100mg/オフェブカプセル150mg

出典元

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 プレスリリース

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