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ドラベ症候群(DS)とレノックス・ガストー症候群(LGS)治療薬ソチクレスタットの臨床第3相試験のトップライン結果を発表

武田薬品工業株式会社は6月17日、開発中のソチクレスタット(TAK-935)について、ドラベ症候群を対象としたSKYLINE試験およびレノックス・ガストー症候群を対象としたSKYWAY試験のトップラインデータを発表しました。

ドラベ症候群(指定難病140)とレノックス・ガストー症候群(指定難病144)は、まれなてんかん症候群のグループである発達性てんかん性脳症(DEE)の一種で、多くの場合1歳までに発症し、多くの抗てんかん発作薬に高い治療抵抗性を示す難治性の疾患です。

ソチクレスタット(TAK-935)は、ファースト・イン・クラスで開発中の、強力で選択的なコレステロール24ヒドロキシラーゼ(CH24H)阻害剤です。

SKYLINE(TAK-935-3001)試験は、難治性のドラベ症候群(DS)患者さんを対象としてソチクレスタット(TAK-935)+標準治療とプラセボ+標準治療を比較評価した第3相多施設共同、無作為化、二重盲検試験です。

同試験において、ソチクレスタット(TAK-935)は、けいれん発作の発現頻度のベースラインからの減少という主要評価項目をわずかに達成しませんでした(p値=0.06)。6つの重要な副次評価項目のうち、16週間の投与期間にわたり、レスポンダーの割合、介護者および医師による全般的印象尺度-改善の指標、並びに発作強度および持続時間のスケールにおいて、臨床的に意義があり、名目上有意な結果を示しました(すべてp値≤0.008)。

SKYWAY(TAK-935-3002)試験は、難治性のレノックス・ガストー症候群(LGS)の患者さんを対象としてソチクレスタット(TAK-935)+標準治療とプラセボ+標準治療を比較評価した第3相多施設共同、無作為化、二重盲検試験です。

同試験において、ソチクレスタット(TAK-935)は、major motor drop (MMD)発作の発現頻度のベースラインからの減少という新たな主要評価項目を達成しませんでした。

SKYLINE試験とSKYWAY試験で、事前に特定したサブグループの患者さんに、ソチクレスタット(TAK-935)を16週間の投与した結果、主要評価項目および副次評価項目である介護者および医師の全般的印象尺度-改善、並びに発作強度および持続時間スケールで臨床的に意義があり、名目上有意な治療効果が示されました。

両試験のいずれにおいても、ソチクレスタット(TAK-935)の忍容性は概ね良好であり、過去の試験の所見と一致する安全性プロファイルが示されました。

武田薬品のNeuroscience Therapeutic Area UnitのHeadでありGlobal DevelopmentのHeadであるSarah Sheikh, M. Sc., B.M., B.Ch., MRCPはプレスリリースにて「このような重要な試験に参加いただいた患者さんとそのご家族、治験責任医師、臨床スタッフの皆様に感謝申し上げます。現在利用可能な治療法があっても、DSおよびLGSのような発達性てんかん性脳症の多くの患者さんには、発作の負担や治療の忍容性など、様々な側面において依然として持続的なアンメットニーズがあることがわかっています。主要評価項目において、より明確な結果が得られたら良かったのですが、全体的な試験データから得られた良好な結果に勇気付けられています。規制当局と協力して今後の最善策を決定したいと思います」と述べています。

また、武田薬品はプレスリリースにて、「今後の方針を決定するため、これらの試験で得られたデータ全体について規制当局と協議をする予定です。また、当社は両第3相試験の結果を今後の学会で発表する予定です」と述べています。

出典
武田薬品工業株式会社 プレスリリース

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