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レノックス・ガストー症候群Lennox–Gastaut syndrome

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レノックス・ガストー症候群

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レノックス・ガストート症候群に伴う不十分な制御発作に対する補助治療としてのペランパネルの研究2020・04・14

病気・治療解説

概要

レノックス・ガストー症候群は、フランスのてんかん学の大家、LennoxとGastautにより、特徴がまとめられたてんかんの1種です。幼児期から小児期に発症し、特徴的なてんかん発作が何種類も出現し、脳波検査も独特の異常な波が出現します。発作は難治に経過することが多く、知的障害も、ほぼ全例に出現する疾患です。

罹患数

正確な数はわかっていません。理由は、どのような患者さんをレノックス・ガストー症候群として調べるのかということが、研究によって違っていたためです。しかし、小児のてんかんの患者さんのうち、0.6~4%程度と言われています。てんかんの患者さんは、一般人口の0.5~1%程度と言われますので、レノックス・ガストー症候群の患者さんは、10万人あたり20-30人程度はいるだろうと考えられます。

疫学

レノックス・ガストー症候群は、生まれつき、脳の形に異常がある脳形成障害と呼ばれる状態や、生まれる前後に脳に酸素・血流がいかなかったり(低酸素性 虚血 性脳症)、頭に大きなけがをしたり(外傷性脳損傷)することで、脳に大きな傷が残った状態、あるいは脳腫瘍などを原因として、レノックス・ガストー症候群となることがあります。しかし、こうしたはっきりした原因がなくても、レノックス・ガストー症候群になる人もいて、患者さんの診察や検査をしても、原因がわからないことも多いです。ウェスト症候群のうち、40~60%がレノックス・ガストー症候群に変容すると言われています。

原因

疫学のように、様々な脳の異常からレノックス・ガストー症候群になりますが、このように異なる病気から、なぜ、ほぼ同様の症状になるのかは、わかっていません。最近、脳波変化と脳血流変化を同時に計測する研究で、レノックス・ガストー症候群の患者では、皮質・視床・脳幹といった広い範囲に共通した異常があると報告されていて、それが、こうした同一の症状の原因となっていると考えられます。

遺伝

家族例の報告は、かなり稀です。一部の遺伝性の神経疾患で、てんかんとしてレノックス・ガストー症候群を発症することがあるため、原因によっては、家族内にレノックス・ガストー症候群の患者が複数いる可能性はありえます。

症状

定義にあるように、多様なてんかん発作が生じます。診断する上で、最も重要な症状は、睡眠中に起こることが多い強直発作です。これは、単に身体の緊張が高くなるということではなく、決まった症状と脳波の特徴がある発作で、ほぼ左右対称に体の緊張が高くなる発作です。眼球が上転したり、腕が上がったり、強い発作では体全体を反り返らせたりと言ったことが起こりますが、ごく軽いものはほぼ気が付かないようなものもあります。覚醒時に起こる発作では、非定型欠神発作、脱力発作、ミオクロニー発作、てんかん重積が重要です。非定型欠神発作は、ややボーッとなる発作です。始まりと終わりが不明瞭です。知的障害のある患者さんが多いので、発作の始まりと終わりは、よりわかりにくいものとなります。脱力発作は、座ったり立ったりしている時に身体を支えている筋肉の緊張が、突然、前触れなく失われるもので、突然倒れる発作です。倒れる時は一瞬で、手で支えたりついたりすることができないので、頭や顔にけがをすることも多い、危険な発作です。けいれん重積は、非けいれん性てんかん重積と言って、少しボーッとしながらも、なんとなく日常生活を過ごせるようなものも多いです。

治療法

いくつかの種類の発作があり、どれも抗てんかん薬が効きにくいため、何種類かの抗てんかん薬を、多めに使う必要があることが多いです。使うことが多いのは、バルプロ酸やベンゾジアゼピン系薬剤(クロバザムやニトラゼパム)です。他に、脱力発作にはラモトリギンやトピラマート、強直発作にはルフィナミド、非定型欠神発作にはエトサクシミドなどが有効なことがありますが、必ず有効と言うことはありません。また、有効とされている薬でも、実際には無効だったり副作用が生じたりする可能性はあります。薬を飲んで、その都度、効果があるかどうかを確認します。
特殊な治療として、ケトン食療法や、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、ステロイド、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)などがあります。てんかん外科手術は、脳梁離断術や迷走神経刺激術が有効なことがあります。

経過

てんかん発作は難治のことが多く、成人になってもてんかん発作が残ることがほとんどです。レノックス・ガストー症候群の特徴が消えて、他のてんかんに変化することも多いですが、それでも難治です。ただ、発作の回数は小児期に比べると減ります。知的障害が80-90%以上、重度知的障害は40-60%の患者さんで残ります。

患者さんに知って欲しいこと

一般的なてんかんと、大きく変わることはありません。規則正しい生活を守ること、決められた薬をきちんと飲むこと、睡眠不足に気を付けることです。転倒する発作がある場合には、ヘッドギアを装着して頭を守ることも必要になります。

※難病情報センターhttp://www.nanbyou.or.jpより、許可をいただき掲載しております。