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医薬患連携システム「おくすりあうん」、炎症性腸疾患(IBD)患者さんの医療の質向上のため提供を開始

株式会社バイタルネットと東北大学病院は4月23日、炎症性腸疾患(IBD)に関わる医師、薬剤師、患者を対象としたwebアプリケーション「おくすりあうん」を共同開発したと発表しました。

炎症性腸疾患(IBD)は、主にクローン病(CD)と潰瘍性大腸炎(UC)のことを指し、急な腹痛や下痢などで日常生活に支障をきたすことがある原因不明の難治性の慢性腸炎です。近年、炎症性腸疾患(IBD)の患者さんが増加傾向にあり、新たな治療法の開発が進んでいます。

患者数の増加に伴い、炎症性腸疾患(IBD)治療薬の開発が進み、治療の選択肢も増えてきたことから、薬局薬剤師には高度化する医薬品の理解と、治療方針に基づいた的確な服薬指導の必要性が重要となってきています。しかし、医師と薬局薬剤師が直接連絡を取ることが難しく、医師から処方の意図を伝えることができません。

また、炎症性腸疾患(IBD)の患者さんが処方箋を持って初めて行く薬局では、薬剤の在庫がなく、すぐに受け取れない場合もあります。薬局薬剤師は、炎症性腸疾患(IBD)に関する十分な知識がなく、適切な服薬指導を受けられない可能性があることや、患者自身、生活に合わせた服薬が難しいこともあり、炎症性腸疾患(IBD)患者さんは多くの悩みやストレスを抱えています。

今回、バイタルネットらが提供を開始した「おくすりあうん」は、炎症性腸疾患(IBD)治療に関する医薬品使用の教育プログラムと、主治医と薬局薬剤師と炎症性腸疾患(IBD)患者さんのシームレスな連携に特化した専用チャットツールとを統合したシステムです。専門知識を持った薬剤師が主治医と患者さんとの間でシームレスな連携の架け橋となり、炎症性腸疾患(IBD)患者さんの悩みを解消し、最適な治療を実現することが期待されるといいます。

バイタルネットと東北大学病院はプレスリリースにて、「この取り組みは、薬局薬剤師がIBD治療薬を正確に理解し、適切な服薬指導を行うことで、IBD患者の医療の質を向上させることを目的としています。また、医療従事者間の情報共有と協力を促進し、より効率的で効果的な患者ケアを実現することを目指しています。また、本取り組みで得られた知見を活かし、将来的には他の疾患に拡げて参ります」と述べています。

画像はリリースより

なお、おくすりあうんは、4月23日より、バイタルネットが提供を開始しています。

出典
東北大学 プレスリリース

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