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【米国】デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤brogidirsen、FDAよりオーファンドラッグ指定を受理

日本新薬株式会社は8月7日、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)を対象として開発を進めているbrogidirsen(開発コードNS-089/NCNP-02)について、米国食品医薬品局(FDA)からオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けたと発表しました。

brogidirsenは、日本新薬と国立精神・神経医療研究センターとの共同研究から見出されたアンチセンス核酸です。brogidirsenにより、ジストロフィン遺伝子の一 部の遺伝情報が読み飛ばされ、鎖長がやや短いものの機能を有するジストロフィンタンパク質が産生されることで、筋機能低下の抑制効果が期待できます。

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は、ジストロフィン遺伝子変異によるジストロフィンタンパク質の欠損が原因で、骨格筋、心筋、呼吸器の筋力低下を引き起こす進行性の筋ジストロフィーです。幼少期に初期症状が見られる場合が多く、症状が進行すると、さまざまな合併症が現れます。brogidirsenは、エクソン44スキッピングにより治療可能な遺伝子変異が確認されたデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の患者さんが投与対象です。

米国のオーファンドラッグ指定は、米国内の患者数が20万人未満の疾患が対象であり、オーファンドラッグ指定により、brogidirsenには、7年間の排他的先発販売権が付与され、税制上の優遇措置も受けることができます。なお、brogidirsenは、すでにFDAより2022年6月付で希少小児疾患指定を、また7月付でブレイクスルーセラピー指定を受けています。

日本新薬株式会社はプレスリリースにて「当社は、難病・希少疾患治療剤の開発に使命感を持って取り組んでおり、DMDでお困りの患者さんに必要な治療薬をお届けできるよう、一日も早い製品化を目指しています」と述べています。

brogidirsenの第Ⅱ相試験は、米国においてはNS Pharma社が実施予定であり、日本国内においても準備が進められています。

出典
日本新薬株式会社 プレスリリース

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