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【米国】デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤brogidirsen、FDAよりブレイクスルーセラピー指定を受理

日本新薬株式会社は7月28日、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)を対象として開発を進めているbrogidirsen(開発コードNS-089/NCNP-02)について、米国食品医薬品局(FDA)からブレイクスルーセラピー指定を受理したと発表しました。

brogidirsenは、日本新薬と国立精神・神経医療研究センターとの共同研究から見出されたアンチセンス核酸です。brogidirsenによりジストロフィン遺伝子の一部の遺伝情報が読み飛ばされ、鎖長がやや短いものの機能を有するジストロフィンタンパク質が産生されることで、筋機能低下の抑制効果が期待できます。

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は、ジストロフィン遺伝子変異によるジストロフィンタンパク質の欠損が原因で、骨格筋、心筋、呼吸器の筋力低下を引き起こす進行性の筋ジストロフィーです。brogidirsenは、エクソン44スキッピングにより治療可能な遺伝子変異が確認されたデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の患者さんが対象です。

ブレイクスルーセラピー指定は、重篤または生命を脅かす疾患の治療に対する薬剤の開発と審査の迅速化を目的とするFDAの制度です。この制度の対象は、既存の治療法と比べて、臨床的に重要な評価項目で意義のある予備的な臨床エビデンスを示した薬剤です。今回のブレイクスルーセラピー指定は、日本で実施された医師主導治験(First in human試験)の結果に基づいたものです。なお、brogidirsenはすでにFDAより2023年6月付で希少小児疾患指定を受けています。

日本新薬株式会社はプレスリリースにて「当社は、難病・希少疾患治療剤の開発に使命感を持って取り組んでおり、DMDでお困りの患者さんに必要な治療薬をお届けできるよう、一日も早い製品化を目指しています」と語っています。

brogidirsenの第2相試験は、米国においてはNS Pharma社が実施予定であり、日本国内においても準備が進められています。

出典
日本新薬株式会社 プレスリリース

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