【米国】開発中のABBV-951、進行期パーキンソン病の治療薬としてFDAへ新薬承認申請を提出
米アッヴィ社は5月20日、ABBV-951(ホスカルビドパ/ホスレボドパ)について、進行期パーキンソン病患者さんの運動機能の日内変動に対する治療薬として米国食品医薬品局(FDA)へ新薬承認申請を提出したと発表しました。
ABBV-951は、24時間持続皮下投与によるCD/LD剤で、カルビドパ/レボドパのプロドラッグとして初の持続皮下投与可能な治療薬です。経口CD/LDと比較して、進行期パーキンソン病患者さんの運動機能の日内変動の改善が見込まれています。
今回の新薬承認申請は、第III相、無作為化、二重盲検、ダブルダミー、実薬対照試験であるM15-736試験のデータを主な根拠としています。同試験には、米国および豪州の80施設において、現在の薬物療法では運動症状の制御が十分にできなくなったパーキンソン病の成人患者さん約130名が参加し、進行期パーキンソン病患者さんの運動機能の日内変動を制御する効果について、ABBV-95が速放性のある経口CD/LDと比較して統計学的な優越性を示したそうです。ABBV-951群で報告された有害事の大部分は、軽度から中等度のものであり、治療下で発現した死亡に至る有害事は、経口CD/LD群にて1例、ABBV-951群では発現されませんでした。
アッヴィ社のsenior vice president, research and development兼chief scientific officerであるThomasHudson, M.D.はプレスリリースにて、「進行期パーキンソン病は、世界中の患者さんや介助者の方に絶えず困難と不安をもたらすと考えられます。私たちはこの病気を抱える患者さんたちのアンメットニーズに応えるため尽力しており、治療薬を24時間持続的に投与することで症状を従来よりも制御しうる、新たな治療法の必要性があると考えています」と述べています。
なお、アッヴィ社は2022年に、世界各国での承認申請を行っていく予定としています。