【スイス】ALS治療薬エダラボンの経口懸濁剤MT-1186、承認申請を当局が受理
田辺三菱製薬株式会社は4月25日、連結子会社であるミツビシタナベファーマゲーエムベーハー(Mitsubishi Tanabe Pharma GmbH)が実施したエダラボン経口懸濁剤(MT-1186)の筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)を適応症とする承認申請が、スイス当局(Swissmedic)によって、現地時間4月19日に受理されたと発表しました。
MT-1186は、ALS治療薬であるエダラボン点滴静注製剤(日本製品名:ラジカット(R)注30mgおよびラジカット(R)点滴静注バッグ30mg)と同一有効成分を含む経口懸濁剤。今回、安全性および忍容性を評価するグローバル第3相臨床試験(MT-1186-A01)の24週間のデータと、経口懸濁剤と注射剤の薬物動態を比較する臨床薬理試験(MT-1186-J03)の結果を合わせて、スイス当局へ申請されました。
ALSは、四肢、顔、呼吸筋など全身の筋力が低下し、筋肉が萎縮することで力が入らなくなり、身体が自由に動くかなくなる原因不明の神経変性疾患。発病率は10万人に2人程度と言われています。発病の原因に、人種や民族的背景などは関係ないそうです。
田辺三菱製薬はプレスリリースにて、「注射による痛みや投与のための通院など、ALS患者さんの負担を軽減するため、経口懸濁剤を新たなALS治療の選択肢としてお届けできるようたゆまぬ努力を続けてまいります」と述べています。なお、MT-1186は、2022年1月に米国食品医薬品局が申請を受理、日本でも同年3月に申請が行われています