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【米国】Saphnelo(アニフロルマブ)、中等症から重症の全身性エリテマトーデスの適応で承認取得

英アストラゼネカ社は8月2日、I型インターフェロン受容体抗体であるSaphnelo(一般名:アニフロルマブ(遺伝子組換え))について、標準治療を受けている中等症から重症の全身性エリテマトーデス(SLE)成人患者さんの治療薬として米国で承認されたと発表しました。

この承認は、2つの第III相試験(TULIP-1試験、TULIP-2試験)と第II相試験(MUSE試験)を含むSaphnelo臨床開発プログラムの有効性および安全性データに基づくもの。これらの試験では標準治療に加えて、Saphnelo投与群の患者さんは、プラセボ群に比べ、皮膚および関節を含む臓器系全体の疾患活動性の低下を示し、経口ステロイド剤(OCS)の使用量の持続的低減を示したそうです。この3つの臨床試験のSaphnelo投与群の患者さんに発現した頻度の高い有害事象は、鼻咽頭炎、上気道感染、気管支炎、注入関連事象、帯状疱疹および咳でした。

米国のNorthwell Health リウマチ学の部門責任者で、Saphneloの臨床開発プログラムの治験統括医師であるRichard Furie博士はプレスリリースにて、「私たちのSLE治療の目的は、疾患活動性を低下させ、疾患自体による、または治療薬による臓器障害を予防し、患者さんのQOL(生活の質)を改善することです。Saphneloの承認は、ループスの疾患領域全体にとって、大きな進歩を意味します。医師はステロイド剤の使用を抑制しつつ、疾患活動性の意義のある改善をもたらした効果的で新たな治療薬を提供することが可能になります」と述べています。

なお、SaphneloはSLEの適応で、EUおよび日本で薬事審査中。皮下投与を用いたSLEを対象とする第III相試験が既に開始されており、複数の新たな第III試験がループス腎炎、皮膚エリテマトーデスおよび筋炎を対象として計画中とのことです。

出典元
アストラゼネカ株式会社 プレスリリース

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