1. HOME
  2. 難病・希少疾患ニュース
  3. Iptacopan(LNP023)、IgA腎症を対象とした第II相試験で主要評価項目を達成

Iptacopan(LNP023)、IgA腎症を対象とした第II相試験で主要評価項目を達成

スイスのノバルティス社は6月6日、B因子を標的にした経口阻害薬「Iptacopan(開発コード:LNP023)」の第2相臨床試験の主要評価項目のデータを発表しました。Iptacopanは、腎不全の進行と相関する代替マーカーとして知られる尿中タンパク質(タンパク尿)を減少させ、IgA腎症(IgAN)患者さんの腎機能の安定化に有望であることが示されたそうです。

この第II相試験では、IgAN患者さん112名がプラセボまたは異なる用量のIptacopanに無作為に割付けられました。プラセボと比較した投与90日目のIptacopanのタンパク尿(24時間尿中蛋白/クレアチニン比[UPCR 24時間]で測定)の減少において、統計学的に有意(p=0.038)な用量反応効果が認められ、主要評価項目を達成。最高用量の200mg 1日2回投与では、プラセボと比較して投与90日目にタンパク尿が23%減少すると予測されたそうです。

また、同剤は血液が腎臓を通過し、濾過される速度を推定する腎クリアランス機能の重要な指標である推算糸球体濾過量(eGFR)で評価される腎機能の安定化傾向も示しました。なお、同剤は良好な安全性および忍容性プロファイルを示しています。

Iptacopan(LNP023)とは
Iptacopanは、開発中の補体第二経路を阻害するファースト・イン・クラスの経口B因子阻害薬。補体に起因する腎疾患(CDRD)の主な原因の1つを標的としている。同剤はノバルティスバイオメディカル研究所で見出され、現在、IgAN、C3G、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)、膜性腎症(MN)、血液疾患のPNHを含む多くのCDRDに対して開発が行われている。

出典元
ノバルティスファーマ株式会社 プレスリリース

関連記事