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レナバサム、皮膚筋炎を対象とした第III相臨床試験の結果速報を発表

科研製薬株式会社は6月25日、同社が日本国内における独占的な販売権を取得しているレナバサムについて、米Corbus Pharmaceuticals社(コーバス社)が皮膚筋炎を対象とした第3相臨床試験の結果速報を米国時間6月24日に発表したと公表しました。

筋炎の一種である皮膚筋炎は、さまざまな症状を示す自己免疫性の炎症性筋疾患で、日本国内には約2万人の患者さんがいるとされています。同疾患では、体幹や四肢近位筋、頸筋、咽頭筋などの筋力低下が現れ、顔面や手指に特徴的な皮膚症状が認められます。

今回、結果速報が発表された第3相臨床試験では、主要評価項目の28週時点でのTotal Improvement Score (TIS:筋炎奏効基準の総合改善スコアのひとつ)でレナバサム投与群とプラセボ投与群との間に統計学的有意差は認められなかったといいます。また、探索的な追加解析の結果、特定の皮膚筋炎患者集団では、TIS(p=0.0302)とCutaneous Dermatomyositis Activity and Severity Index(CDASI:炎症性の皮膚病変の評価指標である疾患活動性スコア)(p = 0.0166)で有意差が認められました。同試験におけるレナバサムの投与は、安全で忍容性も良好としています。

新規の経口低分子化合物であるレナバサムは、炎症性疾患や線維性疾患に対して、免疫抑制剤に代わる治療法を提供するために設計されました。同剤は、活性化した免疫細胞に発現するカンナビノイド受容体2型(CB2)に結合して炎症を鎮め、線維化を抑制します。なお、科研製薬は、コーバス社と同剤の日本における全身性強皮症および皮膚筋炎に対する治療薬としての開発および事業化について、提携およびライセンスに関する契約を2019年1月に締結しています。

出典元
科研製薬株式会社 ニュースリリース

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