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デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬「ビルテプソ」が米国で販売承認を取得

日本新薬株式会社は2020年8月13日(日本時間)、デュシェンヌ型筋ジストロフィー (DMD) 治療剤「ビルテプソ」に関して、米国食品医薬品局 (FDA) より販売の承認をされたと発表しました。今回の承認により、日本のみならず米国でもDMD患者さんの使用できる薬が増え、これまで治療法を心待ちにしていた患者さんにも新たな治療法が届けられます。

筋ジストロフィーに対する新規治療薬の開発

筋ジストロフィーは遺伝子の変異や症状によりいくつかのタイプ (型) に分けられます。デュシェンヌ型筋ジストロフィー (DMD) は、ジストロフィンと呼ばれる、筋肉を支えるタンパク質が正常に作られなくなるために筋力が低下していきます。DMDのうちビルテプソが投与対象となるのは、エクソン53スキッピングにより治療可能な遺伝子変異が確認された筋ジストロフィーです。ジストロフィンを産生するDNAの塩基配列に変異が入ると正常なタンパク質は作られません。そこでビルテプソは、エクソン53スキッピングを用いることで、異常のある配列を含む領域を周囲ごと切り取ってしまう薬です。

ビルテプソの審査過程

ビルテプソは日本国内では2020年3月に厚生労働省から製造販売承認され、同5月から販売を開始しています。北米におけるビルテプソの開発業務は第二相臨床試験を実施しました。また、以前よりファストトラック指定、オーファンドラッグ指定ならびに希少小児疾患指定を受けていたこともあり、迅速承認に向けた審査が行われました。現在は承認後の検証試験として、第三相臨床試験が世界的に行われています。

出典元
日本新薬株式会社

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