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先天性代謝異常症の原因バリアントの保因者頻度を推定-ToMMo

日本人の全ゲノム解析を行っている東北メディカルメガバンクの大規模なゲノム情報から、保因者の頻度を推定し、そこから病気の実際の有病率を推定する事が可能であると示唆されました。

難病や希少疾患には、遺伝子に原因がある疾患が多いことが知られており、その原因となる遺伝子変異を持っている人(保因者)の数やその頻度は、様々な理由からなかなかわからないという状況がありました。有病率というのは、実際に病気を発症している人(かつ、発見されて正しく診断されている人)の頻度ですが、実は保因者であっても病気を発症しないこともあり、一致しないことがあることが知られています。

遺伝子のシステムに基づいて、実際に観測されている有病率から計算された保因者の頻度と、今回使用された実際のゲノム情報に基づいて推定された保因者の頻度を比較した場合、一致しないということがあるということでした。これには、保因者のどの程度が実際に発症しているかわからないということや、未だ発見されていない原因遺伝子が存在しているということが原因として示唆されました。

保因者の頻度や有病率などの疫学的な情報は、単なる数字の情報ではなく、疾患を把握し、創薬へとつないでいく上では、基本な情報であり、とても重要な情報でもあります。こうした新たな試みがなされているのは興味深いですね。

元のニュースはこちら。

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