AIが心電図判定、治療が必要かどうかを高精度で見極め…慶大助教ら開発
後藤助教らは、過去10年間に慶応大病院の救急外来を受診した約4万人の心電図のデータを基に、急性心筋梗塞や狭心症などカテーテル治療が …
RareS.コメント
胸の痛みで救急外来に受診した患者の心電図から、AIを用いて侵襲的なカテーテル治療が必要かどうかを見極めるシステムが開発されました。
心臓に栄養を運ぶ血管の流れが悪くなることにより生じる心筋梗塞などは、急性の場合出来るだけ早くカテーテル治療により血管を広げることが必要ですが、血管を傷つけるリスクをも伴うため、従来は専門医が他の検査なども参考にして総合的に判断をしてきました。今回、その判断をAIを用いることで、経験を積んだ医師よりも高い精度で適切に行える可能性がでてきたということです。
AIをもちいた技術は、今回過去10年間4万人の心電図を使用したように、どうしても判断の精度を高めるためには、膨大な情報が必要となってしまい、人数の少ない難病や希少疾患には容易には適用できないように感じられます。しかしながら、疾患の専門医が少ないために、汎用的に診断を補助できるシステムがあれば、取りこぼし(誤診や未診断)を減らすことができる可能性があり、そうしたシステムが求められるのも事実です。そのためには、日本だけでなく、世界に目を向けて、国際的に協力していくということがますます必要になってくるかもしれませんね。