ウステキヌマブのバイオ後続品DMB-3115、日本国内で臨床第I相試験を開始
Meiji Seika ファルマ株式会社は5月11日、バイオ後続品「DMB-3115」(開発コード)について、日本国内での第I相臨床試験を開始したと発表しました。
DMB-3115は、尋常性乾癬、関節症性乾癬、クローン病(CD)や潰瘍性大腸炎(UC)の治療に用いられる抗体医薬品ウステキヌマブ(遺伝子組換え)のバイオ後続品として現在開発中の薬剤。韓国・東亞ST株式会社と欧米で共同開発中です。
日本国内で行われる第I相臨床試験では、日本人健康成人150名を対象にDMB-3115または先行バイオ医薬品(国内流通品)45mgを盲検下で単回皮下注射し、薬物動態の生物学的同等性検証ならびに安全性の確認を行います。
欧州で健康成人296名を対象に実施した臨床第I相試験では、DMB-3115(皮下投与)と欧州および米国で使用されている先行バイオ医薬品の安全性と薬物動態学的特性を比較した結果、薬物動態パラメータを指標としたDMB-3115と先行バイオ医薬品との生物学的同等性が検証され、DMB-3115の忍容性は良好であり、先行バイオ医薬品との違いなど安全性上の懸念は認められませんでした。
また、欧米で中等症から重症の尋常性乾癬患者さん605名を対象に臨床第III相試験を国際共同治験として実施中です。無作為化・二重盲検比較試験であるこの第III相試験は、DMB-3115と先行バイオ医薬品(いずれも45mgまたは90mgを皮下投与)の有効性の同等性および薬物動態・免疫原性・安全性の確認を目的としています。
Meiji Seika ファルマはプレスリリースにて、「これらの海外臨床試験における成績に加えて、日本人を対象に国内流通品との生物学的同等性を検証することにより、DMB-3115の日本での早期承認を目指します」と述べています。