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心サルコイドーシス多中心前向きコホート2021・04・12

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心臓サルコイドーシスに関する診断と治療効果の全国実態調査2021・03・08

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半導体PET/CT装置による病変検出能およびFDG集積度についての検討2020・03・31

クローリングニュース

病気・治療解説

概要

この病気は約100年以上も前に、イギリスで皮膚の病気として発見されました。その後研究が進み、この病気は、おもに類上皮細胞やリンパ球などの集合でできた「肉芽腫」という結節が、リンパ節、目、肺などの、全身のさまざまな臓器にできてくる病気であることがわかりました。「サルコイド」はラテン語で「肉のようなもの」という意味で、「サルコイドーシス」とはそれが全身にできてくる疾患であることを意味しています。

疫学

世界中にある病気ですが、人間しか罹らないといわれています。また、地域や人種のちがいによって、発生率や重症度にちがいがあり、たとえばヨーロッパでは南欧より北欧に多くみられ、アメリカでは黒人が白人の数倍もかかりやすく、かつ重症です。
日本では過去8回全国調査が行われました。2004年度は臨床調査個人票で調査して、人口10万人対1.7人(組織診断は1.0人)の発生率でしたが、個人票を提出していない軽症の人もいるので実際にはもっと多いと思います。性別では女性が男性の2倍で自覚症状発見が多い。年齢別では、男女ともに20歳代と50歳代以降に2峰性に多く、とくに男性は若年者、女性は高齢者に多くみられます。地域でみると、北海道に患者さんが多いとされています。

公費補助

サルコイドーシスは、自然寛解することが多い反面、1~2割は難治化するため、厚生労働省の特定疾患(難病)に指定されており、重症度Ⅲ、Ⅳの場合には、公費から医療費補助を受けることができます。ステロイドなどの全身治療を受けている場合には多くが医療費補助の対象になります。

原因

今まで、結核菌説、溶連菌説、ウイルス説など、たくさんの説がありました。
なんらかの物質がリンパ球、とくにTリンパ球(T細胞)の活動を活発にし、この細胞がつくりだす物質によって、マクロファージ細胞が刺激されるために、肉芽腫病変ができるわけです。 現在では、東京医科歯科大学の江石先生たちの研究によって、プロピオニバクテリアをいうニキビの原因となる菌によるという説が最も有力です。しかし、海外では依然として結核菌感染説を支持している人もいます。

遺伝

サ症の女性が妊娠すると、ホルモン作用によって一時的に症状が改善することが知られていますが、逆に、多くの例が出産後は悪化します。出産後は、約一年間は慎重に経過をみてもらうべきで、必要があれば、母乳を人工乳に替えてステロイド治療を行なうこともあります。
遺伝性は少しあって、ときに家族発生の例があります。

症状

地域や人種で症状や重症度も異なるのがこの病気の特徴のひとつです。従来、日本の患者さんは、あまり自覚症状がなくて、健康診断のときにたまたま胸部X線検査で偶然に発見されることが多かったのですが、最近は、病気の発生する部位によって、いろいろな自覚症状で見付かることが多くなっています。
大きく分けると、侵された臓器ごとの「臓器特異的症状」と、侵された臓器とは無関係におこるいわゆる「非特異的全身症状」があります。侵される部位で多いのは、肺と眼と皮膚で、それ以外に、心臓、神経・筋肉、骨、関節などがあります。
詳しくはこちらをご覧ください(http://www.nanbyou.or.jp/entry/110

治療法

現在のところ、治療薬は副腎皮質ステロイドホルモン剤(以下ステロイド)と免疫抑制剤(メソトレキセートなど)で治療するのが一般的です。メソトレキセートは関節リウマチの治療でよく使われている治療薬ですが、実はサ症には保険適応がありません。しかし、海外ではサ症に一般的に使われていて、日本でも使う先生が増えてきました。
サ症は自然に改善することが多い疾患ですので、症状の軽い例では自然改善を期待して経過をみるのが一般的です。しかし、強い症状のある場合、病状が進行してきた場合、検査値で大きく異常がある場合には、積極的な治療が必要です。とくに心臓病変があるときには必ず治療が必要です。肺に病変があってもあまり症状が出ないという特徴がありますので、経過をみて悪化して、医師が治療必要と判断したときには、あまり症状がなくとも治療をうけたほうがよいのです。眼の治療は眼科医しか行えませんが、心臓の治療は循環器内科と呼吸器内科で共同して治療を行います。すなわち、不整脈の薬や心臓保護の薬は循環器内科で処方して、ステロイドや免疫抑制剤は呼吸器内科医が処方するというものです。顔にできた皮膚病変も十分なステロイド薬を使用しないといけない場合が多いので、呼吸器内科で処方したほうがよいでしょう。その他、骨、関節、腎臓、上気道なども同じです。
「薬の副作用が怖いから」といって飲み薬の治療を拒否する患者さんがおられますが、治療が必要と判断されたら、早めに治療を始めたほうがよいでしょう。ただし、妊娠を希望している場合には、男女とも早めに主治医に相談してください。
最近ではプロピオニバクテリアを標的にして、抗菌剤による治療も行われてきていますが、有効率はそれほど高くありません。その理由は、肉芽腫内に生きたプロピオニバクテリアがほとんど残っていないからだろうと思われます。しかし、理由はわかりませんが、抗菌剤がとても有効な例があるのも事実です。

患者さんに知って欲しいこと

ビタミンDがサ症の病態を悪化させるので、ビタミンDを多く含む食物や日光をできるだけ避けたほうがよいと主張している人がいますが定かではありません。
自覚症状がなければ半年に1度の経過観察でよいでしょう。心臓に変化がないか、心電図の検査を続けることは大切です。
女性の患者さんは、出産後にサルコイドーシスが悪化することがあり、注意が必要です。また、ステロイド薬を使っている場合は、妊娠してよいか医師に相談することをおすすめします。メトトレキサートなどを使用している場合には、中止後6か月間は妊娠をしないようにします。
発病して症状があれば、無理をせず、ストレスをさけて、規則正しい生活でともかく心身を休めることが大切です。

※難病情報センターhttp://www.nanbyou.or.jpより、許可をいただき掲載しております。