小児軟骨無形成症薬vosoritide、有害事象はおおむね軽度
小児の軟骨無形成症を対象とした薬vosoritideに関して、安全性等を調べる多国間第二相用量設定試験で、有害事象の発生率は100%であったものの、重篤な有害事象は11%で、起きている有害事象の多くは概ね軽度であるという発表が行われました。
軟骨無形成症は、染色体領域4p16.3に存在するFGFR3遺伝子の変異により生じますが、9割は新規の突然変異によるもので、健康な両親から生まれることの多い疾患です。成長軟骨と言われる部分の異常により、低身長や四肢が短くなるほか、年齢が上がると脊柱管狭窄などのリスクのある疾患ですが、現在では本質的な治療薬はありません。
今回行われていた第二相試験はオーストラリア、フランス、イギリス、米国で行われたものであったのですが、この次に行われる第三相試験では日本でも試験が行われることが発表されています。こうしたことには日本の患者会の活動もあったということで、少しずつ患者さんの声も反映される方向へ進みつつあるのかもしれませんね。