全身型重症筋無力症(gMG)の成人患者に対する治療薬クライジェファが日本で承認を取得、週1回の自己皮下投与が可能に
アレクシオンファーマ合同会社は9月16日、クライジェファ皮下注300mg(一般名:ゲフルリマブ、以下「クライジェファ」)が、全身型重症筋無力症(gMG)(ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に限る)を効能又は効果として製造販売承認を取得したと発表しました。
全身型重症筋無力症(gMG)は、筋機能障害と重度の筋力低下を特徴とする希少な自己免疫疾患で、日本では推定21,000人の患者さんが存在し、そのうち約18,000人が抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性とされています。症状としては初期に会話の不明瞭さや複視、眼瞼下垂、筋力低下などが現れ、進行すると嚥下障害や呼吸不全などの重篤な状態につながる可能性があります。
クライジェファは、全身型重症筋無力症患者さんに対する初めての二重結合ナノボディのC5阻害剤であり、補体タンパクC5と血清アルブミンの両方に結合することで有効成分の半減期を延ばし、週1回の自己皮下投与を実現します。今回の厚生労働省による承認は、国際的な第3相臨床試験である「PREVAIL試験」の良好な結果に基づいています。
同試験において、クライジェファ投与群は投与26週目における日常生活動作スコア(MG-ADL総スコア)でプラセボ群と比較して統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示しました。安全性面では忍容性が概ね良好であり、主な有害事象として注射部位反応や頭痛、背部痛などが報告されています。
PREVAIL試験の治験医師であり、東京医科大学脳神経内科 増田眞之客員教授はプレスリリースにて、「全身型重症筋無力症(gMG)では、症状が急激に変動し、患者さんの日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性のgMGでは、終末補体経路の活性化が病態の主たる要因の一つと考えられています。この終末補体経路を標的とするC5阻害療法は、こうした症状に対応するため、長年にわたり治療の中心的な役割を担ってきました。今回、週1回の自己投与が可能なC5阻害剤『クライジェファ』が承認され、gMG成人患者さんに新たな治療選択肢が加わります。今回の承認は、gMGによる疾病負担の軽減と生活の質(QOL)の向上に寄与するものであり、C5を標的とした迅速かつ、持続的な疾患コントロールを維持しながら、患者さんにより高い自立性と治療の柔軟性を提供できるようになります」と述べています。
また、アレクシオン・アストラゼネカ・レアディジーズの最高経営責任者であるマーク・デュノワイエ氏は、「世界初となる二重結合ナノボディの『クライジェファ』は、gMG患者さんの治療を前進させるという当社のコミットメントを体現するものであり、日本のgMG成人患者さんに、迅速かつ持続的な症状コントロールを実現可能にします。週1回の自己投与という治療選択肢を提供できることを嬉しく思います」と述べています。
