KK8398、骨端線閉鎖を伴わない軟骨無形成症を対象に希少疾病用医薬品指定を取得
協和キリン株式会社は6月24日、厚生労働省が、KK8398(一般名:infigratinib)を希少疾病用医薬品に指定したと発表しました。
軟骨無形成症(指定難病276)は、およそ2万出生に1人の割合で発症する低身長を示す代表的な遺伝性疾患であり、日本国内ではおよそ6,000人が罹患していると言われています。この疾患の97%以上の患者さんにはFGFR3と呼ばれる遺伝子の活性化変異が認められ、これにより軟骨細胞の分化、や軟骨基質の産生および増殖が抑制され、内軟骨性骨化が障害されることで発症すると考えられています。患者さんは低身長に加えて、脊柱管狭窄や閉塞性睡眠時無呼吸などの多様な合併症が生涯にわたって続くことが知られています。そのため、幼少期から成長や合併症の状況を適切に把握し、早期の管理および治療につなげることが重要とされています。
KK8398は、FGFR1から3を選択的に阻害することで、FGFR3シグナルの活性化を抑制する経口薬です。現在、BridgeBio Pharma社が3歳以上18歳未満の小児軟骨無形成症患者さんを対象とした国際共同第3相臨床試験を実施しています。日本国内においては、骨系統疾患を対象とした開発および販売に関する独占的ライセンスが協和キリンに付与されており、第3相臨床試験である「AOBA試験」において、日本の小児患者さんにおける有効性および安全性を評価中です。
今回の指定は、希少疾病に対する医薬品の研究開発を促進することを目的とした制度に基づき、医療上の必要性および開発の可能性が評価されたものであり、軟骨無形成症におけるアンメットメディカルニーズの高さとともに、KK8398の開発意義が公的に認識されたものです。
協和キリンのChief Medical Officerである鳥居義史氏はプレスリリースにて、「KK8398が日本において希少疾病用医薬品に指定されたことを大変意義深く受け止めています。今回の指定は、本疾患に対する医療上の必要性の高さを示すものと認識しています。軟骨無形成症は、患者さんの成長や生活に長期的な影響を及ぼす疾患であり、幼少期における適切な治療が重要です。治療の継続にあたっては、患者さんやご家族の生活に寄り添った治療のあり方も重要であると考えており、KK8398が経口投与という新たな治療選択肢を提供することで、患者さんの多様なニーズに応えられるものと期待しています。今後も、臨床試験を通じて安全性および有効性に関する科学的根拠を確立し、患者さんとそのご家族にLife-changingな価値をお届けできるよう努めてまいります」と述べています。
