ヒト化抗CD20モノクローナル抗体「ガザイバ」、特発性ネフローゼ症候群に対する適応拡大を申請
中外製薬株式会社と日本新薬株式会社は5月14日、ヒト化抗CD20モノクローナル抗体「ガザイバ点滴静注1000mg(一般名:オビヌツズマブ(遺伝子組換え))」について、特発性ネフローゼ症候群に対する適応拡大の申請を、中外製薬が5月14日付で厚厚生労働省に行ったと発表しました。
特発性ネフローゼ症候群は、小児におけるネフローゼ症候群の約90%を占めており、ステロイド治療に反応するものの、再発を繰り返すことやステロイド依存性を示す例があることが課題となっています。再発に伴ってステロイドや免疫抑制剤を長期使用することによる副作用が、患者さんの生活や将来に影響を及ぼすことが問題視されています。
ガザイバは、幹細胞や形質細胞以外のB細胞上に発現するタンパク質であるCD20に結合する、糖鎖改変型タイプII抗CD20モノクローナル抗体です。特発性ネフローゼ症候群の病態に関与するとされるB細胞を除去することで、免疫応答の異常を是正し、寛解維持に寄与することが期待されています。
今回の申請は、特発性ネフローゼ症候群の患者さんを対象にガザイバの有効性および安全性を評価した国際共同第3相臨床試験の成績に基づいたものです。同試験は、2歳以上25歳以下の小児期発症の頻回再発型またはステロイド依存性ネフローゼ症候群の患者さんを対象として実施されました。ガザイバと経口ステロイドを投与した群では、比較対象であるミコフェノール酸モフェチル(MMF)および経口ステロイドを投与したの群に対して、投与開始1年後まで持続的完全寛解を維持した患者さんの割合において統計学的に有意な差が確認されました。安全性についても新たなシグナルは確認されず、既知の範囲内であったとされています。
中外製薬の奥田修代表取締役社長CEOはプレスリリースにて、「特発性ネフローゼ症候群は、小児期に多く発症し、再発を繰り返すことから、ステロイドや免疫抑制剤の長期使用による副作用が、患者さんの生活や将来に影響を及ぼすことが課題となっています。今回のINShore試験において、ガザイバ+経口ステロイド投与群では、従来の治療法と比較して、寛解維持とステロイド減量により患者さんの治療負担の軽減に寄与する可能性が示されました。新たな治療選択肢として、一日でも早く患者さんにお届けできるよう、承認取得に向けて取り組んでまいります」と述べています。
