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進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に対するフェニル酪酸ナトリウムの承認を申請

株式会社オーファンパシフィックは9月26日、指定難病である進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(Progressive familial intrahepatic cholestasis、以下PFIC)に対する治療薬として、フェニル酪酸ナトリウム(開発コード:KDN-413、販売名:ブフェニール)の希少疾病用医薬品指定、および製造販売承認事項一部変更承認申請を厚生労働省に提出したと発表しました。

進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(指定難病338、PFIC)は、乳幼児期から発症する遺伝性の難治性肝疾患で、肝臓から腸への胆汁の流れが妨げられることによって、黄疸や強いかゆみ、肝機能障害が進行します。これまでの治療は対症療法に限られており、肝移植が必要となる場合がありましたが、肝移植は患者さんやご家族に大きな負担を伴うため、新たな治療選択肢の確立が求められていました。

フェニル酪酸ナトリウムは、元々、尿素サイクル異常症の治療薬として使用されていました。しかし、東京大学の研究により、胆汁分泌を促進する新たな薬理作用が明らかにされ、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に対する有効性が示唆されました。

オーファンパシフィックは、東京大学、大阪大学、近畿大学、順天堂大学、宮城県立こども病院と共同で同剤を開発してきました。一連の臨床研究および医師や医療機関が主体となって企画・実施する医師主導治験の成果に基づき、同剤の有効性、安全性が確認されたため、今回の承認申請にいたりました。

同剤は、これまで対症療法や肝移植に限られていた進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)の治療に対する、病態メカニズムに基づく初の内科的治療薬として期待されています。

出典
株式会社オーファンパシフィック プレスリリース

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