全身型重症筋無力症治療薬リスティーゴ皮下注に新剤形420mgが追加
ユーシービージャパン株式会社は、抗FcRnモノクローナル抗体製剤「リスティーゴ(一般名:ロザノリキシズマブ(遺伝子組換え))」について、皮下注420mgの剤形追加承認を厚生労働省より6月18日に取得し、7月14日に改訂添付文書が公開されたと発表しました。
リスティーゴは、FcRnに結合し、病原性IgG自己抗体を含む血中のIgG濃度を減少させるヒト化IgG4モノクローナル抗体です。全身型重症筋無力症(gMG)の最も一般的なサブタイプである抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性および抗筋特異的受容体型チロシンキナーゼ(MuSK)抗体陽性の全身型重症筋無力症(gMG)に有効性が認められています。
全身型重症筋無力症(指定難病11、gMG)は、希少性の慢性的かつ症状の変動を予測することが難しい自己免疫疾患で、眼瞼下垂、複視、嚥下困難、咀嚼困難、発語困難などのさまざまな症状が現れます。発症の原因として、補体や免疫細胞、病原性IgG自己抗体が関係しているとされています。
同社希少疾患事業部長の伊藤幸司氏はプレスリリースにて、「420mg投与の患者さんが多い日本市場のニーズに合わせて開発を進めてまいりました。これにより、420mg 投与の患者さんが在宅自己投与を行う際に、薬剤の自己調整をする必要がなく、さらに安心して自己注射を行えるようになります」と述べるとともに、「日本の患者さんや医療現場のニーズにいち早く応えられるよう、今後も努力を続けてまいります」と語っています。
なお、リスティーゴ皮下注 280mgは、2023年9月に厚生労働省より製造販売承認を取得し、同年11月より販売されています。