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全身型重症筋無力症(gMG)治療薬リスティーゴ皮下注 280mgの在宅自己注射が可能に

ユーシービージャパン株式会社は4月1日、全身型重症筋無力症(gMG)治療薬「リスティーゴ皮下注 280mg」(一般名:ロザノリキシズマブ(遺伝子組換え))」が、在宅自己注射指導管理料の対象薬剤となり、在宅自己注射が保険適用となったと発表しました。

全身型重症筋無力症(指定難病11、gMG)は、神経と筋肉の接合部である神経筋接合部の機能が障害されることで、筋力低下や易疲労感を引き起こす自己免疫疾患です。免疫システムが誤って自分の体の組織を攻撃することで発症します。主な症状としては、眼瞼下垂、複視、顔の筋肉の麻痺、飲み込みにくい、呼吸が苦しい、手足に力が入りにくいなどが挙げられます。

リスティーゴは、2023年11月に発売された全身型重症筋無力症(gMG)の治療薬です。この薬剤は、Fc受容体(FcRn)と呼ばれるタンパク質に結合し、自己抗体を含む血液中の免疫グロブリンG(IgG)の濃度を低下させる働きを持つヒト化IgG4モノクローナル抗体です。主に、ステロイド剤またはステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分に効果を示さない場合に用いられます。

臨床試験では、全身型重症筋無力症(gMG)の主要なサブタイプである抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性および抗筋特異的受容体型チロシンキナーゼ(MuSK)抗体陽性の全身型重症筋無力症(gMG)に対して有効性が確認されています。在宅自己注射が保険適用となったことで、患者さんによる自宅での自己注射が可能になります。また、これまでのシリンジポンプを用いた投与に加え、手動による投与も選択できるようになりました。

また、同社は、医師の管理指導のもと在宅自己注射を行う患者さんに対して、リスティーゴを自宅へ配送する「リスティーゴ個宅配送サービス」の開始も発表しています。これは、全身型重症筋無力症(gMG)患者さんがシリンジや投与セットを持ち帰る負担を軽減するためのサービスです。

ユーシービージャパンの希少疾患事業部長の伊藤幸司氏はプレスリリースにて、「昨年2月に発売したgMG治療薬のジルビスクに加え、リスティーゴも在宅自己注射が可能となり、gMG患者さんの症状改善とライフスタイルに合わせた治療の選択肢が広がることを嬉しく思います」と述べています。

出典
ユーシービージャパン株式会社 プレスリリース

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