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【米】ヴィアレブ、進行期パーキンソン病の運動機能の変動を改善する治療薬として承認を取得

米アッヴィ社は10月17日、米国食品医薬品局(FDA)が「ヴィアレブ(ホスレボドパ/ホスカルビドパ水和物配合剤)」を進行期パーキンソン病の運動機能の変動を改善する治療薬として承認したと発表しました。

パーキンソン病(指定難病6)は、脳の異常により、振戦(ふるえ)、動作緩慢、筋強剛(筋固縮)、姿勢保持障害(転びやすいこと)などの症状が現れる疾患です。これらの症状は徐々に悪化します。現在、パーキンソン病に対する根治的治療法はありませんが、症状の軽減に有用な治療法があります。

ヴィアレブは、進行期パーキンソン病成人患者さんの運動症状の日内変動の治療として24時間持続皮下投与するレボドパ/カルビドパのプロドラッグの溶液です。現在、35か国で承認され、世界各地で4,200人の患者さんが治療を開始しています。

今回の承認は、ヴィアレブの長期安全性と有効性を評価する52週の非盲検試験2に加え、進行期パーキンソン病の成人患者さんを対象にヴィアレブの持続皮下注射の有効性を経口カルビドパ/レボドパ速放性製剤(CD/LD IR)との比較において評価する12週におよぶ第III相ピボタル試験に基づいたものです。

同試験の結果により、ヴィアレブを投与された患者さんは、経口投与のCD/LD IRと比較して日内運動に著しい改善が見られ、日常生活に支障となるジスキネジアが生じることなく「オン」の時間が増加し「オフ」の時間が減少しました。「オン」の時間は、患者さんの運動症状がよく制御されている状態にある期間を意味し、「オフ」の時間は症状が再び出現する状態を指します。

ヴィアレブの副作用は、ほとんどが非重症で、軽度から中程度のものでした。最も多く現れた副作用(10%以上かつCD/LD IRの発生率を上回る)は、注入部反応、幻覚症状およびジスキネジアでした。

アッヴィ社のexecutive vice president,research and development兼chief scientific officerであるRoopal Thakkar,M.D.はプレスリリースにて、「進行期パーキンソン病の患者さんは運動症状の日内変動のコントロールが困難であり、日常生活に支障を抱えています。これは特に病気が進行するにつれて顕著になります。今回、ヴィアレブの 24 時間持続投与により運動症状を制御できる可能性のある患者さんにこのイノベーションをお届けできることを誇りに思います」と述べています。

出典
アッヴィ合同会社 プレスリリース

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