武田薬品、ALアミロイドーシス対象臨床第3相試験であるTOURMALINE-AL1について発表
指定難病の「全身性アミロイドーシス」のうち「免疫グロブリン性アミロイドーシス」(ALアミロイドーシス)への治療薬としての承認に向けて行われていた「ニンラーロ」の第三相試験が、2つの主要評価項目のうち最初の結果が主要評価項目を満たさなかったため、この解析の結果から、この臨床試験を中止することが決定しました。
全身性アミロイドーシスは、アミロイドと呼ばれるナイロンに似た線維状の異常蛋白質が全身の様々な臓器に沈着することで、沈着した臓器で機能障害が出る疾患です。ALアミロイドーシスでは、免疫機能に重要な免疫グロブリンの一部分が異常な形で過剰産生され、結果的にアミロイド繊維を形成して沈着を起こしていきます。最も診断率の高いアミロイドーシスで、先進国では全症例の85%を占めると言われています。
今回の治験の結果は残念ですが、今後に向けて情報共有が適切に行われることで、一層研究が進んでいくことが望まれますね。