引退登板のロッテ・大隣、両軍選手から胴上げ「ヤフオクDで終われて良かった」
大隣は京都学園高から近大を経て2007年に希望枠でソフトバンクに入った。12年に12勝を挙げ、翌年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に日本代表として出場。14年には黄色靱帯骨化症の難病を克服して復帰し、日本一に大きく貢献した。 昨季に自由契約となり、 …
RareS.コメント
指定難病である「黄色靱帯骨化症」のために手術をおこなったロッテの大隣選手が、今シーズン限りで引退を決め、10月3日に古巣のソフトバンクに対して引退登板を行いました。
黄色靭帯骨化症は、脊髄の後ろにある靭帯(黄色靭帯)が骨へと変化することで、神経である脊髄を圧迫してしまうことで、足の麻痺を起こすことのある疾患です。原因はわかっておらず、治療法としては神経を圧迫している骨の部分を切除することがあげられます。進行性であることも多く、経過を見ていくことが必要とされています。
大隣選手は、ソフトバンクで活躍し、WBC日本代表候補となったものの、黄色靭帯骨化症を手術で克服し、日本一に貢献しました。その後不調によりソフトバンクから戦力外通告をうけたものの、テストでロッテに入団しました。しかし、今年の一軍登板では2回7失点となり、2軍で調整していたものの、引退を決めました。
黄色靭帯骨化症になった野球関係者は、大隣投手だけでなく、星野仙一さん、越智大祐さん、酒井勉さん、宮本大輔さん、徳山武陽さんのほか、先日発症を公表したロッテの南投手がいます。(野球選手といえども数え上げるとたくさんいることを考えると、統計的に厳密な計算の上で判断されるべきで、必ずしも直接関係していると軽率に判断することはできません。)こういった選手のなかで、病気を克服し、勝利投手になれたのは大隣選手がはじめてでした。大変長い苦しい戦いだったかと思います、しかし、黄色靱帯骨化症の未来を照らす大きな活躍だったでしょう。これからはグラウンド外でますます活躍していっていただきたいものです。