神経線維腫症1型の患者さん対象の解析結果より赤血球の異常を発見
東京慈恵会医科大学は9月28日、指定難病「神経線維腫症1型(NF1)」の患者さんを対象とした血液データ解析により、赤血球数が多く、大きい傾向にあることを突き止めたと発表しました。さらに、赤血球中のヘモグロビン濃度が全身の神経線維腫の量と逆相関する特徴的偏位を世界で初めて明らかにしました。
神経線維腫症1型(指定難病34)は、皮膚や皮下組織にカフェ・オ・レ斑や神経線維腫が現れる疾患です。
今回の解析の結果、神経線維腫症1型の患者さんでは、赤血球の数が多く、サイズが大きい傾向がみられたほか、血液中のヘモグロビン濃度が高いことに加えてく、赤血球内のヘモグロビン濃度は低いことが判明しました。さらに、全身にある神経線維腫の量が多い患者さんほど、赤血球中のヘモグロビン濃度が低いという逆相関の関係も突き止められました。
これらの発見により、神経線維腫症1型特有の赤血球の偏位が微細な血管に負担をかけ、組織内出血などの血管イベントを引き起こす可能性が示唆されました。また、赤血球中のヘモグロビン濃度を測定することで、従来は複雑な画像検査が必要だった全身の腫瘍量を推定する簡便な血液マーカーとして活用できる可能性があります。今回の研究成果は多臓器に影響を及ぼす病態の解明につながる重要な手がかりとなります。
なお、同研究の成果は、国際学術雑誌「JID Innovations」11月号に掲載される予定です。
