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再発性頚部内頚動脈攣縮症の原因遺伝子を世界で初めて発見

東京女子医科大学は5月26日、これまで有効な治療法がなかった重篤な稀少疾患である再発性頚部内頚動脈攣縮症の原因遺伝子を発見したと発表しました。

再発性頚部内頚動脈攣縮症は、頭蓋外の頚部内頚動脈が収縮することで、頭痛や片麻痺などの一過性脳虚血発作や脳梗塞を反復して生じる疾患です。冠攣縮性狭心症を合併することや、片麻痺性片頭痛として誤って診断されてしまう例も報告されています。

今回、研究チームは、日本人の4つの患者家族を対象に遺伝子解析を行いました。その結果、本疾患が常染色体潜性遺伝性疾患であることを世界で初めて明らかにしました。原因は、血管拡張因子であるプロスタサイクリンの合成酵素をコードするPTGIS遺伝子の両アリルに生じた機能喪失型変異であることを突き止めました。これらの変異により血管内皮細胞でのプロスタサイクリン産生が障害され、動脈の異常攣縮が引き起こされます。

画像はリリースより
画像はリリースより

今回の成果は、既存のプロスタサイクリン作動薬を含む新たな治療法開発の基盤となることが見込まれています。同研究チームは過去にも、PTGIS遺伝子の変異が末梢性肺動脈狭窄症の重症化や頭蓋内モヤモヤ血管症の発症に寄与することを明らかにしてきました。一連の知見は「プロスタサイクリン合成酵素欠乏症」という新たな疾患概念を示すものであり、脳および循環器領域の多様な疾患群において有望な分子標的になる可能性を示しています。東京女子医科大学は現在、Ptgis遺伝子をノックアウトしたラットモデルを作製し、病態メカニズムの詳細な解析を進めています。

なお、同研究の成果は、世界脳卒中協会の公式ジャーナルである「International Journal of Stroke」オンライン版に5月15日付で掲載されました。

出典
東京女子医科大学 プレスリリース

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