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多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎(pcJIA)に対する治療薬としてウパダシチニブの適応追加を申請

アッヴィ合同会社は9月12日、既存治療で効果不十分な多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎(pcJIA)を対象とした治療薬として、ウパダシチニブ(商品名:リンヴォック)の適応追加承認を日本で申請したと発表しました。

若年性特発性関節炎(指定難病107)は、16歳未満で発症し、6週間以上持続する原因不明の慢性関節炎で、自己免疫疾患のひとつです。多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎(pcJIA)は、若年性特発性関節炎(JIA)の中でも疾患経過中に5つ以上の関節が罹患する原因不明の関節炎と定義されており、若年性特発性関節炎(JIA)全症例の約30%を占めるといわれています。

多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎(pcJIA)患者さんには、機能障害や発育障害、関節変形、長期的な障害のリスクが認められ、跛行、起床時のこわばり、関節腫脹、繊細な運動の困難さといった症状が典型的です。とくに青少年の若年性特発性関節炎(JIA)患者さんでは、うつ症状がよく見られ、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎(pcJIA)患者さんの45%以上で成人期まで活動性疾患が持続し、長期の身体活動制限により生活の質に著しい影響を与えることが報告されています。

現在、若年性特発性関節炎(JIA)の根治療法はなく、主な治療目標は臨床的寛解であり、長期間罹患している患者さんでは低疾患活動性を代替目標とします。生物学的製剤の導入により若年性特発性関節炎(JIA)の治療は進展したものの、多くの患者さんで寛解や低疾患活動性が達成されず、治療に対する反応性が失われるケースもあります。小児患者さんにとって望ましい経口製剤を含め、有効で忍容性の高い新規治療選択肢に対するアンメットニーズが依然として存在している状況です。

ウパダシチニブは、1日1回経口投与する低分子のヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤であり、現在、日本において関節リウマチを含む8つの適応症に対する治療薬として承認を取得しています。

今回の申請は、日本を含む国際共同第1相試験であるM15-340試験および海外試験であるM16-049試験の結果に基づいたものです。

出典
アッヴィ合同会社 プレスリリース

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