ノーベルファーマとダイト、多系統萎縮症(MSA)を適応症とするNPC-29の開発基本契約を締結
ダイト株式会社とノーベルファーマ株式会社は6月4日、多系統萎縮症(MSA)を適応症とする、ユビキノール含有製剤「NPC-29」開発基本契約を5月29日付で締結したと発表しました。
多系統萎縮症(指定難病17)は、脳内の特定の部位、特に基底核と小脳、および脳幹が萎縮または変性する神経変性疾患です。この疾患は自律神経系の異常を特徴とし、血圧の自動調節、心拍数、呼吸などの自律神経機能が障害されます。また、運動機能障害も引き起こすことがあり、症状としては安静時振戦、筋硬直、歩行障害などが挙げられます。現在、多系統萎縮症を根治する治療法はありません。
今回の契約に基づき、両社は定められた業務を分担して開発を進めます。ダイトは、臨床試験用製剤や市販製剤の処方検討、製法検討、製造、さらに関連する製造設備の検討・改造・新規投資などを担当します。ノーベルファーマとダイトは、この協働体制を通じて、NPC-29の2029年8月承認を目指すとししています。