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ユプリズナ点滴静注100㎎、IgG4関連疾患の適応追加を申請

田辺三菱製薬株式会社は3月21日、「ユプリズナ点滴静注100㎎(一般名:イネビリズマブ(遺伝子組換え)、以下「ユプリズナ」)」について、厚生労働省にIgG4関連疾患の適応追加申請を3月19日付で行ったと発表しました。

IgG4関連疾患は、B細胞活性化によるIgG4陽性形質細胞が全身に浸潤し、複数の臓器で腫大、結節・肥厚性病変や線維化を伴う進行性の疾患です。寛解と再熱を繰り返し、症状の有無にかかわらず、永続的な臓器障害を引き起こす可能性があります。現在、日本国内にて承認されているIgG4関連疾患の治療薬はありません。ステロイドを用いた治療により一定の効果は見られますが、再発が多く再発時の治療法は確立されていません。

田辺三菱製薬とアムジェン社は、IgG4関連疾患の患者さんを対象にグローバル第3相臨床試験(MITIGATE試験)を共同で実施し、IgG4関連疾患の再燃リスク低下におけるユプリズナの有効性および安全性を評価しました。今回の承認申請はこのMITIGATE試験データに基づいたものです。

ユプリズナは、基礎疾患の進行に関与する重要な細胞を標的として持続的に枯渇させるヒト化モノクローナル抗体(mAb)です。ユプリズナが治療効果を発揮する正確な機序は不明です。初回は2回投与し、患者さんは6ヵ月ごとに1回の投与を受けます。2021年に、日本では、「視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防」を適応症として製造販売承認を取得し、販売しています。

なお、IgG4関連疾患において、ユプリズナは希少疾病用医薬品の指定を厚生労働省より受けており、優先審査の対象になっています。

出典
田辺三菱製薬株式会社 プレスリリース

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