日本初の進行性骨化性線維異形成症(FOP)の治療薬「ソホノス」が製造販売承認を取得
IPSEN株式会社は2月19日、進行性骨化性線維異形成症(FOP)の治療薬として「ソホノス(一般名:パロバロテン)」の国内における製造販売承認を厚生労働省から取得したと発表しました。
進行性骨化性線維異形成症(指定難病272、FOP)は、筋肉や腱、靭帯などの組織の中に持続的かつ恒久的に新たな骨が形成されてしまう疾患です。この異常な骨形成は異所性骨化と呼ばれ、患者さんの運動機能を著しく低下させます。進行すると自力での飲食や日常生活が困難になり、多くの場合、30歳までに車椅子や介助者の常時補助が必要になることが報告されています。また、胸の周りに骨が形成されることで呼吸機能に影響を及ぼし、平均余命が56歳と報告されているなど、生命にも関わる疾患です。世界では少なくとも900人、国内の患者数はおよそ60名から84名と推計されています。これまで疾患の進行を抑制する治療選択肢は限られていました。
今回の承認は、成人並びに8歳以上の女児及び10歳以上の男児患者さんを対象とした最初の多施設共同非盲検試験である第III相MOVE試験の主要な有効性および安全性データに基づいたものです。試験の結果、ソホノスを投与された患者さんのグループは、標準治療を超える治療を行わなかったグループと比較して、年間換算の異所性骨化体積が54%減少したことが確認されました。
同試験において確認された安全性プロファイルは、全身性レチノイド製剤の既知の安全性プロファイルとおおむね一致していました。最も多く報告された有害事象は、皮膚乾燥、口唇乾燥、脱毛症、薬疹、発疹、そう痒症などの粘膜皮膚症状、ならびに関節痛や、成長期の小児における早期成長板閉鎖などの筋骨格系事象でした。
IPSENの野田 征吾代表取締役社長はプレスリリースにて、「私たちは、FOPと共に生きる患者さんとそのご家族、そして医療従事者の方々と連携し、FOPと共に生きる日本の患者さんが切実に求める治療の選択肢をお届けするために、たゆまぬ努力を続けてまいりました。身体機能の著しい低下を引き起こすFOPと生きる患者さんの生活に深刻な影響を及ぼす異所性骨化として知られる新たな異常骨形成を抑制することが示された革新的な医薬品の製造販売承認を取得できたことを心より嬉しく思っております」と述べています。
