遺伝性網膜ジストロフィー(IRD)の診断率向上と治療最適化を目的とした主治医向け疾患啓発プロジェクトを開始
株式会社Mediiは5月14日、遺伝性網膜ジストロフィーの診断率向上と治療最適化を目的とした主治医に向けた疾患啓発プロジェクトを開始したと発表しました。
遺伝性網膜ジストロフィー(IRD)は、遺伝子の変異により、網膜の機能が障害される遺伝性・進行性の眼疾患の総称です。遺伝性網膜ジストロフィー(IRD)の代表的な疾患には、網膜色素変性症やレーベル先天黒内障などがあります。これらの疾患は、進行とともに視力が低下し、失明に至ることもあります。
これまで、遺伝性網膜ジストロフィー(IRD)に対する根本的な治療法は確立されていませんでしたが、最近では、遺伝性網膜ジストロフィー(IRD)の原因遺伝子のひとつであるRPE65遺伝子の機能欠損を補う遺伝子治療薬が承認されるなど、研究開発により新薬が選択できるようになってきています。
Medii社が運営する医師専用専門医相談サービス「E-コンサル」の会員医師を対象に実施したアンケートでは、遺伝性網膜ジストロフィー(IRD)の症状である夜盲や視野狭窄、眼振などの症状を訴える症例に遭遇した経験を持つ医師は、眼科以外の診療科を含めて46.8%。また、遺伝性網膜ジストロフィー(IRD)の診療経験のある医師の9割以上がエキスパート専門医に相談したいと回答、遺伝性網膜ジストロフィー(IRD)の診断には高度な専門知識が必要であり、遺伝性網膜ジストロフィー(IRD)に関する臨床上の疑問を抱える医師が多いことが明らかになったとしています。
今回、Mediiは、この課題を解決するために、遺伝性網膜ジストロフィー(IRD)に関する医師向け疾患啓発サイトを開設。同サイトを通じて主治医に対して疾患啓発を行い、実際の診療における疑問をIRDのエキスパート専門医チームに「E-コンサル」のグループチャットで無料相談できる環境を構築したとしています。
「遺伝性網膜ジストロフィー」啓発サイト:https://medii.jp/IRDconsultant
Mediiはプレスリリースにて、「診断、患者紹介の基準、検査の是非、遺伝学的検査における患者の負担や心配事など、主治医が抱える疑問や不安を解決することで、IRDの診断率向上と治療最適化を促進します」と述べています。