IgA腎症に対するsparsentanの国内第III相臨床試験治験届をPMDAに提出
レナリスファーマ株式会社は4月8日、sparsentanについて、国内第Ⅲ相臨床試験の治験届を独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出したと発表しました。
IgA腎症は、 異常IgAタンパクが腎臓組織に沈着することで、糸球体に慢性的な炎症が起こり、血尿とタンパク尿が生じる疾患です。腎不全の主な原因といわれており、IgA腎症を原因として末期腎不全(透析)に移行する患者さんも少なくありません。現在、発症や重症化の機序については未解明の点が多く、また、IgA腎症の明確な治療法は乏しく、新たな治療法の開発が求められています。
sparsentanは、「急速に病勢進行のリスクがある原発性IgA腎症の成人患者における蛋白尿の減少」を効果・効能としてFDAの迅速承認を得ている治療薬です。第III相PROTECT試験において、sparsentanは対照薬と比較して蛋白尿の有意な減少、腎機能の維持、忍容性の高い安全性プロファイルを示しました。
今回の国内第III相臨床試験は、約30名の日本人のIgA腎症患者さんを対象にsparsentanの有効性及び安全性を確認する多施設共同、非盲検、単群試験です。2024年下期に最初の患者さんの組み入れを予定しています。
レナリスファーマ株式会社はプレスリリースにて「レナリスファーマは、腎臓病管理の改善を可能とする革新的な治療薬の開発を通じて、日本及びアジアの患者さんの生活の向上に貢献すべく、sparsentanを一日も早く届けることを目指し、事業を推進して参ります」と述べています。