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レノックス・ガストー症候群に伴うてんかん発作に対してフィンテプラが適応追加承認を取得

ユーシービージャパン株式会社は3月26日、フィンテプラ内用液2.2mg/mL(一般名:フェンフルラミン塩酸塩、以下フィンテプラ)について、レノックス・ガストー症候群(Lennox-Gastaut症候群:LGS)に伴うてんかん発作の治療薬として厚生労働省より承認を取得したと発表しました。

レノックス・ガストー症候群(LGS)は、小児期に発症する難治性てんかんを主症状とする重篤なてんかん性脳症で、多様な薬剤抵抗性のてんかん発作が現れ、神経発達、認知、運動機能の重篤な障害が特徴です。レノックス・ガストー症候群(LGS)の特徴的なてんかん症状には、強直発作と脱力発作がありますが、全般強直間代発作(GTC)等のけいれん発作も見られます。全般強直間代発作(GTC)は、身体的な損傷や入院の原因となるだけでなく、てんかんにおける突然死の原因にもなります。全般強直間代発作(GTC)が発現する患者さんは、他の発作型の患者さんに比べて、突然死のリスクが約10倍高まります。

フィンテプラは、トラベ症候群に伴うてんかん発作の治療薬として日本で承認を取得している経口薬です。フェンフルラミン塩酸塩は、セロトニンの放出作用およびセロトニン受容体作動薬として5-HT1D、5-HT2Aおよび5-HT2C受容体に対し特異的にアゴニスト活性を示します。また、シグマ-1受容体のポジティブモデレーターとして作用し、発作を抑制する二重活性を示します。

今回の承認は、国際共同第Ⅲ相試験(1601試験コホートAおよびコホートB)等の成績に基づいたものです。1601試験には、日本人33名を含むレノックス・ガストー症候群(LGS)患者さん296名が参加し、フィンテプラによる有効性および安全性をプラセボと比較検討しました。

その結果、主要評価項目である転倒発作頻度のベースラインからの変化率(中央値)は、プラセボ群で-7.6%でしたが、フィンテプラ0.7mg/kg/日投与群では、-26.5%でした また、Hodges-Lehmann(HL)法を用いて両群の転倒発作頻度のベースラインからの変化率を推定した結果、変化率(中央値)の差は-19.88パーセンテージポイントで、主要評価を達成しました。

一方、安全性は、これまで明らかになっているフィンテプラの安全性プロファイルと比較して新たな懸念は確認されませんでした。

ユーシービージャパン株式会社は「当社は、LGSのようなアンメットメディカルニーズの高い希少難治てんかんを含むてんかん患者さんへの新たな治療選択肢の提供に今後も取り組み、誰もが自分らしく生きられる世の中の実現に貢献してまいります」と述べています。

なお、フィンテプラは、同適応症に対しては、2023年5月に厚生労働省より希少疾病用医薬品の指定を受けております。今回の承認により、レノックス・ガストー症候群(LGS)成人および2歳以上の小児患者さんに対してフィンテプラ0.2mg/kg/日を開始用量としてへ1日2回に分けて経口投与し、患者さんの状態に応じて、1週間以上の間隔をあけて最大用量26mg/日まで0.7mg/kg/日まで増量できます。

出典
ユーシービージャパン株式会社 プレスリリース

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