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JAK阻害剤オルミエント、アトピー性皮膚炎小児患者に対する用法・用量の追加と若年性特発性関節炎に対する適応追加の承認を取得

日本イーライリリー株式会社とインサイト・バイオサイエンシズ・ジャパン合同会社は3月26日、経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤「オルミエント錠4mg」、「オルミエント錠2mg」および「オルミエント錠1mg」(一般名:バリシチニブ、以下オルミエント)について、「既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎」における小児に対する用法・用量の追加承認を取得、ならびに「既存治療で効果不十分な多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎」を効能又は効果として適応追加の承認を取得したと発表しました。

オルミエントは、アトピー性皮膚炎や若年性特発性関節炎などの疾患の発症に関与するサイトカインの働きを抑えることで、炎症を抑える1日1回投与の経口JAK阻害剤です。

アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹ができたり、外的刺激により皮膚が乾燥したりむけたりする慢性および再発性の皮膚疾患です。一般に乳幼児・小児期に発症し、加齢とともに患者さんは減少しますが、一部の患者さんが成人型アトピー性皮膚炎に移行すると考えられています。オルミエントは、2020年12月25日に既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎に対する適応を取得していますが、今回の小児に対する用法・用量の追加承認により、2歳以上のアトピー性皮膚炎患者さんに使用することが可能となりました。

若年性特発性関節炎は、16歳未満で発症し、少なくとも6週間以上持続する原因不明の慢性関節炎です。病型は7つに分類されますが、近年は「全身型」と「全身型以外のすべて」で分類されることが多いです。今回の承認により、オルミエントは、全身型を除く、「多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎」(pJIA)において、日本国内で初めて適応を取得した経口JAK阻害剤となります。

日本イーライリリーの自己免疫事業本部長ロータス・モールブリス氏は「本日の追加承認により、2歳以上の小児のアトピー性皮膚炎、ならびにpJIAに対する新たな治療選択肢としてオルミエントをお届けできることを、大変嬉しく思います。いずれも小児期に発症しアンメットニーズが高い疾患であり、患者さんとご家族のQOLの向上に貢献できればと考えております。日本イーライリリーは、小児も含め、自己免疫疾患に悩まされている人々のより豊かな人生のため、今後も革新的医薬品を一日も早くお届けできるよう、尽力してまいります」と述べています。

出典
日本イーライリリー株式会社 プレスリリース

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