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【カナダ】筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対するイブジラストとリルゾール併用療法の特許を承認

米・メディシノバ社は10月11日、筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対するイブジラスト(MN-166)とリルゾールの併用療法の関する出願中の特許について、カナダ特許庁から承認の通知があったと発表しました。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、脳および脊椎の神経細胞にダメージを及ぼす進行性の神経変性疾患です。手足、のど、舌の筋肉や呼吸をするために必要な筋肉が徐々に低下していき、病状末期になると全身の運動麻痺に至り人工呼吸器などの補助が必要になります。

イブジラストは、前臨床研究および臨床研究において抗神経炎症作用及び神経保護作用を有することが確認されているファースト・イン・クラスの経口摂取可能な小分子化合物です。

リルゾールは、1995年に米国で承認された筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療薬です。一部の患者さんで病状の進行を遅らせ、生存期間を2〜3カ月延長する可能性があるといわれています。

今回の特許の対象は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断された患者さんの症状改善、あるいは病態進行を遅らせるためのイブジラストとリルゾールの併用療法であり、イブラストとリルゾールの両薬剤について、幅広い用量と投与方法をカバーしています。特許の期間は少なくとも2035年11月までをカバーします。

メディシノバ社取締役兼CMOの松田和子氏は「現在、当社はALS患者を対象とする第3相臨床試験を米国とカナダで実施しています。以前実施された臨床治験で、MN-166とリルゾールを併用した群では、リルゾールだけの群に比べ、ALSの機能スコア、筋力テスト、主観的ALSAQ-5(QOL)などにおいて、症状が悪化しない、または改善した方の割合が高いことが明らかになりました。今回と同様の特許が既に、米国、日本、欧州において承認されていますが、カナダでも併用療法の特許が承認されたことでMN-166の潜在的価値を更に高める可能性があり、とても嬉しく思います」と述べています。

なお、イブジラストは、2015年12月にFDA(米国食品医薬品局)からALS治療薬としてファストトラックの指定承認を、また、2016年10月にはFDAから12月には欧州委員会からオーファンドラッグの指定を受けています。

出典
メディシノバ社 プレスリリース

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