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【米国/欧州】中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎に対する治療薬としてリサンキズマブの承認申請をFDAおよびEMAに提出

米アッヴィ社は9月28日、リサンキズマブについて、新たな適応症となる「中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎」の成人患者さんを対象に、寛解導入療法として1200mgを静脈内(IV)投与ならび維持療法として180mgおよび360mgを皮下(SC)投与を用法用量として米国食品医薬品局(FDA)および欧州医薬品庁(EMA)に承認申請を8月28日付で提出したと発表しました。

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜にびらんや潰瘍が起こる炎症性腸疾患です。特徴的な症状は、直腸出血、腹痛、血性下痢、しぶり腹、便意切迫および便失禁です。寛解と再燃を繰り返すことが特徴であり、重症になると、外科手術や生命を脅かす合併症を発症することもあります。

今回の承認申請は、2つの第III相試験であるINSPIRE寛解導入療法試験およびCOMMAND維持療法試験から得られたデータに基づいたものです。寛解導入療法試験では12週時に、維持療法試験では52週時にプラセボ群と比較して有意に多くの患者さんが主要評価項目である臨床的寛解を達成しました。

さらに、いずれの試験においても、プラセボ群と比較して、リサンキズマブ群では、より多くの患者さんが主な副次評価項目である内視鏡的改善および組織学的・内視鏡的粘膜改善を達成しました。

一方の安全性として、これまでに確認されているリサンキズマブの安全性プロファイルとおおむね一致しており、安全性に関する新たなリスクは認められませんでした。

アッヴィのsenior vice president,development,regulatory affairs兼chief medical officerであるRoopal Thakkar氏は「潰瘍性大腸炎の治療法はこれまでも進展を遂げてきましたが、この疾患の深刻な症状を緩和する方法を求めている患者さんを助けるため、新たな治療法のニーズが依然として存在します。今回の申請は、炎症性腸疾患を抱える患者さんに貢献する我々の継続的な取り組みを示すもので、潰瘍性大腸炎の疾患管理のために新たな治療選択肢を提供できることを心待ちにしています」と述べています。

出典
アッヴィ合同会社 プレスリリース

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