既存治療で効果不十分なループス腎炎を対象にリツキシマブBS点滴静注の製造販売承認を申請
ファイザー株式会社は6月5日、リツキシマブBS点滴静注100mg、同500mg(一般名:リツキシマブ(遺伝子組換え))について、「既存治療で効果不十分なループス腎炎」に対する製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表しました。
ループス腎炎は、自己免疫性疾患の一つである全身性エリテマトーデスによって引き起こされる腎障害です。
リツキシマブBS点滴静注は、抗CD20モノクローナル抗体であるリツキシマブ(遺伝子組換え)のバイオシミラーです。日本国内では、「CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫」、「免疫抑制状態下のCD20陽性のB細胞性リンパ増殖性疾患」、「多発血管炎性肉芽腫症、顕微鏡的多発血管炎」、「慢性特発性血小板減少性紫斑病」、「後天性血栓性血小板減少性紫斑病」、「インジウム(111In)イブリツモマブチウキセタン(遺伝子組換え)注射液及びイットリウム(90Y)イブリツモマブチウキセタン(遺伝子組換え)注射液投与の前投与」の適応症を有しています。
今回の承認申請は、リツキシマブが国内外の診療ガイドライン、教科書、公表文献などから、既存治療で効果不十分な成人及び小児のループス腎炎に対する有効性および安全性が認められているという背景に基づきます。同剤は、今回、公知申請により一部変更承認申請を行いました。
ファイザーR&合同会社の社長である石橋太郎氏は「ファイザーは患者さんの経済的負担の軽減に貢献するため、バイオシミラーの開発と提供にも注力しております。リツキシマブBS「ファイザー」は2020年より販売され、多くの疾患で使用されています。ループス腎炎の患者さんにもバイオシミラーという治療選択肢をお届けできるよう承認取得に向けて関係者各位と引き続き協業してまいります」と述べています。