【米国】リサンキズマブ が中等症から重症の活動性クローン病の適応で承認を取得
米アッヴィ社は6月17日、のインターロイキン-23(IL-23)選択的阻害薬のリサンキズマブについて、中等症から重症の活動性クローン病(CD)を適応として米国食品医薬品局(FDA)から承認を取得したと発表しました。
今回の承認は中等症から重症の活動性クローン病に対するリサンキズマブを評価する2つの寛解導入療法試験と1つの維持療法試験(ADVANCE試験、MOTIVATE試験およびFORTIFY 試験)から得られた安全性および有効性データに基づくもの。主要評価項目は12週時および 52週時の内視鏡的改善および臨床的寛解でしたが、寛解導入療法試験の4週時という早期の段階で、リサンキズマブ群においてプラセボ群と比較し、有意に多くの患者さんが臨床的改善および臨床的寛解を達成したといいます。
米マウントサイナイ・ヘルスシステムの小児消化器科部長でマウントサイナイ病院のスーザン・アンド・レナード ファインスタインIBDセンター共同責任者であるMarla Dubinsky氏はプレスリリースにて「寛解導入療法試験および維持療法試験のいずれにおいても、プラセボ群と比較して有意に多くの成人患者さんにおいてほとんど症状が発現せず、目視可能な腸の炎症の徴候も大きく軽減しました。今回の承認は、大きなニーズのあった、クローン病の深刻な症状に対する新たな治療選択肢を医療従事者に提供することにつながるでしょう」と述べています。
なお、アッヴィ社は独ベーリンガーインゲルハイム社と業務提携の一環として、リサンキズマブの世界的な開発と販売を主導しています。米国における同剤の適応は、今回の承認で3つ(尋常性乾癬、関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、クローン病)となりました。