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JAK阻害剤リンヴォック錠、既存治療で効果不十分な強直性脊椎炎(AS)に対する適応追加承認を取得

アッヴィ合同会社は5月26日、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤リンヴォック(R)錠(一般名:ウパダシチニブ水和物、以下リンヴォック」について、既存治療で効果不十分な強直性脊椎炎(AS)に対する治療薬として適応追加承認を取得したと発表しました。

国の指定難病である強直性脊椎炎は、10代~20代の若者に発症することが多く、頸部から腰背部や臀部、時に手足の関節の痛みやこわばりで始まり、一部の患者さんにおいては、これらの部位が固まって次第に動かなくなることある全身性の慢性炎症性疾患です。女性よりも男性に発症する割合が多く、その多くは数十年という長い慢性の経過をたどり、症状が進行すると脊椎が動かなくなり、日常生活に困難を感じるようになります。原因は明らかとなっていませんが、遺伝的な要因が関与していると考えられています。

今回の承認は、生物学的製剤(bDMARD)による治療歴がなく、2種類以上の、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で効果不十分またはNSAIDsが不耐容/禁忌であった活動性強直性脊椎炎の成人患者さんを対象とした、日本を含む国際共同第II/III相試験(M16-098試験)および bDMARDによる治療で効果不十分な活動性強直性脊椎炎の成人患者さんを対象とした国際共同第III相試験(M19-944試験Study 1)から得られたデータに基づくもの。両試験において、リンヴォック(15mg、1日1回投与)は、プラセボと比較して、主要評価項目である14週時の ASAS 40(国際脊椎関節炎評価会(ASAS))基準で40%の改善)を達成しました。また、安全性プロファイルは、これまでにさまざまな疾患領域で報告された試験結果と一貫しており、新たに検出された重要な安全性のリスクはなかったということです。

なお、今回の承認により、リンヴォックは、日本国内における強直性脊椎炎に対する初めての JAK阻害剤となりました。

出典
アッヴィ合同会社 プレスリリース

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