1. HOME
  2. 難病・希少疾患ニュース
  3. パーキンソン病治療薬候補品「ND0612」、後期第2相臨床試験における長期安全性データを米国神経学会年次総会で発表

パーキンソン病治療薬候補品「ND0612」、後期第2相臨床試験における長期安全性データを米国神経学会年次総会で発表

田辺三菱製薬株式会社は4月4日、同社完全子会社であるイスラエルのニューロダーム社が実施しているパーキンソン病治療薬候補品「ND0612」の後期第2相臨床試験であるBeyoND試験で得た良好な長期安全性データを米国神経学会年次総会(2022 American Academy of Neurology Annual Meeting)で発表すると報告しました。

今回の発表内容は、BeyoND試験で長期継続投与期間に登録された、運動症状の日内変動を有するパーキンソン病患者114名の、年以上の累積安全性データです。1年間の投与を完了した被験者の95%が長期継続投与期間に移行し、レボドパとカルビドパを配合した持続皮下注製剤として、初めて1年を超える安全性データを取得したといいます。

投与後に軽度から中等程度の有害事象が発現した例もありましたが、有害事象のため投与を中止した被験者は17.5%で、そのうち注入部位の反応により投与を中止した被験者は4名(3.5%)でした。主な有害事象は小結節、血腫、感染、疼痛および焼痂(しょうか)などの注入部位の反応であり、治験薬との因果関係を否定できない全身性の有害事象のうち、5%を超える発現が見られたのは悪心(7.0%)でした。

ND0612は、レボドパとカルビドパを配合した持続皮下注製剤。持続的に皮下投与することで、血中濃度を安定化させ、運動症状の日内変動を確実かつ持続的に緩和することをめざします。同剤は現在グローバルで第3相臨床試験を実施であり、2024年には米国をはじめグローバルでの販売開始を目標としています。

同社はリリースにて「中枢神経領域を研究開発の重点領域に定める当社は、パーキンソン病に向きあうすべての人に、新しい治療の選択肢を届けるための取り組みを進めていきます」と述べています。

出典
田辺三菱製薬株式会社 ニュースリリース

関連記事