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6月の重症筋無力症(MG)啓発月間メディアセミナー ゲストの渡辺満里奈さんと「知ることからはじめよう。MGのこと。」をアルジェニクスが開催

アルジェニクスジャパン株式会社は6月7日、厚生労働省より難病指定を受けている希少疾患「重症筋無力症(myasthenia gravis:MG)」の啓発月間メディアセミナー「知ることからはじめよう。MGのこと。」を開催しました。ゲストとして渡辺満里奈さんが参加しました。

今回のセミナーは、重症筋無力症(MG)という疾患への社会的な認知や理解が広がることを目的に行われている「知ることから始めよう。MGのこと。」啓発プロジェクトの一環です。

重症筋無力症(MG)とは、末梢神経と筋肉をつなぐ部分に障害が起こる自己免疫疾患です。眼瞼下垂、複視、手足に力が入らない、飲み込めない、話しにくい、鼻声になるといった症状が現れます。症状は人それぞれで、外見からは目立った症状が見られないこともあるため、周りに理解してもらいにくい疾患です。

今回のセミナーでは、国際医療福祉大学医学部 脳神経内科学 教授の村井弘之先生、声優の野下真歩さん(MG患者さん)、特定非営利活動法人 筋無力症患者会 理事長の恒川礼子さん、タレントの渡辺満里奈さんによるトークセッションと質疑応答、特別企画として「患者さんとつくるマンガ動画」が公開され渡辺満里奈さんが声優に挑戦しました。

重症筋無力症(MG)と診断されるまでが長い

重症筋無力症(MG)は、自己免疫疾患であり、まぶたが下がるなどの眼の症状が最も多く、そのほかにもさまざまな筋力低下が起こります。また、日内変動がみられるため、朝は体調が良くても、夜になると徐々に症状が出てくる場合もあります。

恒川礼子さん、野下真歩さん、渡辺満里奈さん、村井弘之先生(提供写真)

声優の野下真歩さんは2018年3月に重症筋無力症(MG)と診断されました。野下さんは「オーディションを受ける際に、鼻声を指摘され、アレルギーじゃないかと思い、耳鼻科や呼吸器科へ通い、アレルギーの治療をしていました。しかし、その後、話しにくい、呂律が回らないといった症状が出始めました。徐々に手足に力が入らなくなったり、全身に症状が出始めたため、脳神経内科へ行き、重症筋無力症(MG)と診断されました」とご自身の診断までの経過を話しました。

疾患に対する医師の理解が重要

従来の重症筋無力症(MG)の治療は、主にステロイドを使用していましたが、現在は、少量のステロイドと免疫抑制剤を用いて行われます。悪化した場合は分子標的薬が選択されます。しかし、これまでの治療法のまま治療を進めている現状もあります。

また、症状が出始めて、病院へ行っても、医師の重症筋無力症(MG)への理解が十分でない場合は、重症筋無力症(MG)の診断に至らないことがあるといいます。

村井弘之先生(提供写真)

これらの現状を踏まえ、国際医療福祉大学医学部 脳神経内科学 教授の村井弘之先生は「治療の選択肢の拡大に伴って、それを理解できるように医師も勉強が必要です。そのために、各科の先生にも重症筋無力症(MG)について知ってもらうことが重要です」と話しました。

恒川礼子さん(提供写真)

また、特定非営利活動法人 筋無力症患者会 理事長の恒川礼子さんは、治療法の地域格差の課題についてセミナー内で触れました。

患者さんの体験談を基にしたマンガ動画

特別企画として、声優の野下真歩さんとタレントの渡辺満里奈さんが「患者さんとつくるマンガ動画」の声優に挑戦しました。

渡辺満里奈さん、野下真歩さん(提供写真)

このマンガ動画は、今回登壇された野下真歩さんをはじめとする重症筋無力症(MG)患者さん3名の体験談を基に作成したものです。マンガ動画では、患者さんと家族など周囲との向き合い方や、仕事・リハビリとの向き合い方、医師とのコミュニケーションについて描かれています。マンガ動画は、アルジェニクスジャパン株式会社の公式Youtubeチャンネルで視聴できます。

アルジェニクスジャパン株式会社 公式チャンネル
https://www.youtube.com/@argenxjapan

ゲストとして登壇した渡辺満里奈さんは、「とても勉強になりました。MGがどのような病気なのかまったく知らなかったので、このセミナーを通して、どういった病気なのか知ることができてよかったです。これからもMGへの理解を深めていきたいです」と話しました。

参考
アルジェニクスジャパン株式会社 プレスリリース

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