1. HOME
  2. 難病・希少疾患ニュース
  3. IgA腎症に対する他家脂肪組織由来間葉系幹細胞を用いた医師主導治験1例目の投薬開始

IgA腎症に対する他家脂肪組織由来間葉系幹細胞を用いた医師主導治験1例目の投薬開始

名古屋大学医学部附属病院は、IgA腎症(指定難病66)を対象疾患とした他家脂肪組織由来間葉系幹細胞製品「ADR-001」の細胞を用いた医師主導治験において1例目の投与が開始されたと発表しました。

IgA腎症は血尿や蛋白尿がみられる難病で、腎臓の糸球体にIgAというタンパク質が沈着します。国内には約3万人程度の患者がいると推定されており、国の定める指定難病にも指定されています。20年腎生存率は約60%程度で根本的な治療法はこれまで無く、 ステロイド薬を用いた治療や扁桃腺摘出術が行われます。海外からの臨床試験情報も徐々に報告は増えていますが、有害事象の課題があり副作用の少ない治療法の開発が待たれています。

他家脂肪組織由来間葉系幹細胞製品「ADR-001」はロート製薬株式会社が開発を進めている細胞製剤です。動物由来原料を含まず、独自の無血清培地で脂肪由来の幹細胞を培養しています。最終時の侵襲性が比較的低いメリットを持ち、必要とする患者に速やかに届けられます。また、これまでに新型コロナウイルス感染症(CIVID-19)による重症肺炎患者でも治験が行われました。

出典元
名古屋大学医学部附属病院 プレスリリース

関連記事