ユルトミリス🄬、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)の適応追加の承認を取得
アレクシオンファーマ合同会社は「ユルトミリス®点滴静注300mg(一般名:ラブリズマブ(遺伝子組換え))」について、非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS 指定難病 109)に対する適応追加の承認を取得したと発表しました。
非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)は血管内皮に血小板のかたまりが形成されることで赤血球が破壊され貧血を引き起こす疾患です。小児から成人までの幅広い年齢層で発症し、息苦しさや疲労感など様々な症状がみられます。海外での調査によると、aHUSは予後不良な場合が多く、支持療法のみでは診断から1年以内に、成人患者の56%、小児患者の29%が末期腎不全か死に至ると報告されています。
今回の承認は、aHUSを対象として現在実施中の国際共同治験のデータに基づいています。aHUSに特徴的な血栓性微小血管症(TMA)に着目すると、26週の投与期間で成人患者の53.6%および小児患者の77.8%(中間データ)が完全奏効を達成しました。TMA完全奏功は血液データの正常化および腎機能の改善により定義されています。ユルトミリス投与により多くの患者に血小板数の正常化および溶血マーカーの正常化が認められました。これらの試験で比較的多く報告された副作用は、上気道感染、下痢、悪心、倦怠感、頭痛、鼻咽頭炎および発熱でした。
ユルトミリスは長時間作用型抗補体(C5)抗体です。補体が異常な活性化を示すと自分自身の細胞を攻撃してしまいますが、ユルトミリスは免疫系の一部であるC5タンパク質を阻害するために症状を抑えると考えられています。