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エンスプリングの視神経脊髄炎スペクトラムに対する新たな臨床試験データを公表

中外製薬株式会社は、pH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体 「エンスプリング(一般名 サトラリズマブ)」について、視神経脊髄炎スペクトラム (NMOSD 指定難病13) に対し、再発重症度の低下に関する新たなデータを発表しました。さらに、現在実施中の臨床試験よりエンスプリングの良好な安全性プロファイルが確認されました。

視神経脊髄炎スペクトラム(NMOSD)はその名の通り、視神経と脊髄を中心に炎症が起こる自己免疫疾患です。本来は外敵から自分の身体を守るはずの免疫機能に異常が起こることで、自分自身の身体を攻撃するために様々な症状が現れます。視力の低下や視野欠損等の視覚障害のほか、運動機能も障害されることがあり、患者によって起こる症状は多種多様です。また、何度も症状が再発する特徴があります。女性に多く発症することが分かっており、30歳ごろに発症のピークがあります。

SAkuraSky試験およびSAkuraStar試験において、エンスプリングを投与された患者はプラセボ群と比較して、重度の再発リスクが約79%低下しました。さらにエンスプリング投与群では、再発時のレスキュー治療を必要としませんでした。エンスプリングは免疫機能に関与しているサイトカインであるIL-6シグナルを阻害することで、NMOSDの再発を抑制すると考えられています中外製薬独自のリサイクリング抗体®技術が用いられており、一度結合した抗原と抗体が特定のpH条件のもとでは離れるように設計されています。一度結合した抗原のみがリソソーム内で分解されるため抗体は何度も別の抗原と結合でき、効果が長時間継続します。

出典元
中外製薬 ニュースリリース

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