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エンスプリング、FDAより視神経脊髄炎スペクトラムに対する承認を取得

中外製薬株式会社は、pH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体 「エンスプリング(一般名 サトラリズマブ)」について、抗アクアポリン4抗体陽性の視神経脊髄炎スペクトラム (NMOSD 指定難病13) に対する新規作用機序を持つ治療薬として米国にてFDAより承認を取得したことを発表しました。

pH依存的結合性ヒト化抗IL-6レセプターモノクローナル抗体「エンスプリング®」 (米国一般名:satralizumab-mwge) は、中外製薬が創製した薬剤であり、中外製薬独自のリサイクリング抗体技術が用いられています。4週に1回自己注射による皮下投与で在宅治療が可能です。FDAへの承認申請は、2019年8月にロシュ・グループのメンバーであるジェネンテック社が行いました。エンスプリングは日本国内では2020年6月に視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防を効果、効能として製造販売承認を取得しています。
※日本国内での添付文書では、自己投与の規定は含まれておりません。

エンスプリングは、免疫機能に関与しているサイトカインであるIL-6シグナルを阻害することで、NMOSDの再発を抑制するとされています。通常、抗体は細胞にある受容体などの抗原と結合し取り込まれた後は細胞内で速やかに分解されます。リサイクリング抗体®は一度結合した抗原と抗体が特定のpH条件のもとでは離れるように設計されており、一度結合した抗原のみがリソソーム内で分解されます。そのため抗体は何度も別の抗原と結合でき、効果が長時間継続します。

出典元
中外製薬ニュースリリース

2020年6月30日:エンスプリング(一般名:サトラリズマブ)、視神経脊髄炎スペクトラム障害について国内製造販売承認を取得

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