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特発性正常圧水頭症(iNPH)に関する特設ページ開設

国立精神・神経医療研究センター(NCNP)は2020年4月3日、特発性正常圧水頭症(iNPH)のページを開設したことを発表しました。iNPHは高齢者に多く、歩行障害や認知機能の低下、尿失禁の3つが主な症状として見られます。iNPHは治療可能な認知症ともいわれており、治療を行うことにより症状が改善されれば、患者本人のみならず家族のQOLの向上も目指せます。

iNPHの3徴候

歩行障害:歩幅が小刻みになる、すり足になる、足が上げづらくなるなど、歩行が不安定になります。症状が進行すると、特に歩き出しの1歩目が出づらくなったり、立ったままの姿勢を維持することが難しくなったりします。iNPHの初期症状として表れやすい症状です。
認知症:思考や行動の面で緩慢さが見られるようになります。趣味などに興味を示さなくなり、集中力も低下してきます。徐々に物忘れが強くなります。
尿失禁:トイレを我慢できる時間が異常に短くなってきます。上記の歩行障害と合わさって、トイレに間に合わなくなることもあります。

iNPHの治療

まだまだ薬での治療は難しく、主に手術で治療が行われます。特に、過剰に溜まった脳脊髄液を流す管を通すシャントシステムが有効とされています。シャントシステムには複数の種類があり、患者さんの様子によって適したものを組み合わせて治療が進められます。iNPHは手術によって、歩行障害は約9割、認知症および尿失禁は約7割程度の患者さんで改善が期待できるとされています。一方で、iNPHの症状は、シャント術後数日で改善する場合もあれば、数カ月程度続く場合もあり、術後の回復の様子を完全に予測するのは難しいです。

iNPH.jp

こちらのサイトはiNPHの症状や原因の他、主な治療法や診断方法などが紹介されています。気になる症状のセルフチェック表もご覧いただけます。

出典元
国立精神・神経医療研究センター病院 患者の皆様へ

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