既存の治療で効果不十分だった潰瘍性大腸炎に対し、ステラーラ®の適応追加承認
ヤンセンファーマ株式会社は、ヒト型抗ヒトIL-12/23p40モノクローナル抗体製剤「ステラーラ®」について、中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療法として点滴静注製剤および皮下注製剤で製造販売承認を取得したことを発表いたしました。
「ステラーラ®」(一般名:ウステキヌマブ(遺伝子組換え))は、腸の炎症に関わるとされるインターロイキンと呼ばれるタンパク質性物質の働きを抑えることによって、消化管の炎症を抑制します。日本ではこれまで、点滴静注製剤は中等症以上の一部のクローン病に、皮下注製剤は既存治療であった尋常性乾癬や関節症性乾癬、および中等症以上の一部のクローン病に対し適応を取得していました。
今回の承認に対しヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社のジェン・ウェカンプ医学博士は以下のようにコメントしています。
ヤンセン・リサーチ・アンド・ディベロップメント社のバイスプレジデント兼消化器病学疾患領域リーダーであるジェン・ウェカンプ医学博士は、次のように述べています。「潰瘍性大腸炎における発症年齢のピークは20代とされ、就学・就労をはじめ人生のさまざまな選択に深刻な影響を及ぼします。今回の承認によって、潰瘍性大腸炎の患者さんとそのご家族へ新たな治療の選択肢をご提供できることを嬉しく思います。
https://www.janssen.com/japan/press-release/20200325
潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜層に潰瘍やびらんができる疾患です。頻発する下痢や下血を特徴的な症状としています。免疫機能は本来であれば自分の身体を外敵から守るために働きます。しかし、こうした免疫機能に異常が起こることで自分自身の身体を攻撃してしまうために潰瘍性大腸炎が発症すると考えられています。食生活が関与するとも考えられていますが、詳しい発症の仕組みは未だに明らかになっていません。