東北大など、ヌーナン症候群の新しい原因遺伝子を発見
指定難病の「ヌーナン症候群」の新しい原因遺伝子が発見されました。
ヌーナン症候群は、細胞内のRas/MAPKシグナルの伝達に関係する遺伝子に先天的な以上があることで、特徴的な顔貌、先天性心疾患、低身長、知的障害などを示す疾患です。既存の原因遺伝子では、約2割の患者に関して説明ができず、他にも原因遺伝子があるということが指摘されていました。また、コステロ症候群・CFC症候 群とともに、Ras/MAPシグナルに問題を抱えていることから、類似しており、RASopathies(ラソパシーズ)とも呼ばれているということです。
今回、新たに発見した原因遺伝子に関し、ゼブラフィッシュを用いて病態が再現されるかの確認が行われました。しばしばラットやマウスがこうした場には使われる印象ですが、ゼブラフィッシュは人間と70%遺伝子が類似していることや、飼育コストが低い、世代の周期が早い、成長初期は無色透明な体で観察が容易、などから、最近は難病研究でも積極的に使われるようになってきています。様々な方面で研究が整備されてきていますね。